障がい者施設で派遣看護師として働いていた時のこと ~業務内容ややりがいについて~

障がい者というとどのようなイメージをお持ちでしょうか?

私は以前ですが派遣看護師として週に一回だけ、約二年間ですが知的障害の施設で働いていたことがあります。

通所施設でしたが初めての経験でしたが自分なりに頑張って勤務させていただきました。

通所施設はどのような施設だったか

比較的年齢層が若い方が多い通所施設でした。同じような施設が二箇所あり経営者は同じでした。

ダウン症の方や脳性麻痺、知的障害、精神遅滞など男性女性合わせて15人くらいの小規模な通所障害者施設でした。

車椅子でも入れる大きなトイレが二つあり歩ける方もそのトイレを使用します。

あとは小さな事務所があり利用者さんでも入れたりします。外に出ると駐車場があり車が二台止まっています。

看護師は法律で常駐していなくても良い施設でしたので週に一回だけの勤務でした。スタッフも施設長や介護スタッフ合わせると数人といったとこでした。私の勤務時間は朝の10時から夕方の15時までで昼休憩が一時間取れました。

他のスタッフは送迎の関係から朝は8時頃から夕方は18時までとのことでした。

出勤すると 業務内容について 看護師の役割について

私が出勤すると早い利用者さんは既に数名いらっしゃいます。

熱や血圧測定をして体調に異常がないか?家で変わったことはなかったか?など連絡帳などを見て精神状態や体調をチェックします。

送迎は個別に行なったりしますがほとんどの方は大型バスでの送迎を受けます。バスが施設横の道に停車すると安全に転倒しないように施設内に誘導します。

全員が揃ったら出席をとり終わったらそれぞれに分かれて活動を開始します。この時点で時間は午前11時になっています。施設の周りを職員と一緒に散歩したりテレビを見たりする方もいます。

職員は昼食の準備をします。お弁当を持参する方や施設であらかじめお弁当を注文したりします。厨房がないため職員が食べやすいようにおかずを細かくきざんだり飲み物でむせないようにとろみをつけたりしているうちに昼食の時間になってしまいます。

勤務して最初の頃は食事介助した方がいらっしゃったのですがその方がいなくなってしまい食事の時間は基本看護師は見守りに入ります。

障がい者施設は医療処置を必要とするところもありますが私が勤務したところは一切ありませんでした。あったとしても誰にでもできる絆創膏を貼るくらいでした。

午後は施設の車でドライブに行く班と残って施設内でレクをする班とに分かれます。

行事の付き添いも重要な看護師の仕事

医療行為がないとはいえ施設内で安全に過ごしていただくために何か突発的な出来事が発生した場合は対処しなければなりません。

行事の付き添いも重要な仕事です。全職員がきおつけなければいけないことは転倒による怪我です。介護スタッフと連携を密に取りながら転倒防止に努めます。

いちご狩りや近くの大型商用施設での食事会は時々ありました。

慣れない食べ物で窒息はしないだろうか?見慣れない風景の中で不穏にならないだろうか?こちらが結構ドキドキしてしまい一緒に食事をするのですが食べた気が全くしませんでした。

障がい者施設は看護師としてやりがいを感じることはできるのか?

障がい者施設といっても通所の所から作業所、長期にわたる入所できるところなど様々です。

私が勤務していたところは体力的には全然キツくはありませんでした。

超急性期ばかり渡り歩いてきた私にとっては物足りなさを感じなかったといったら嘘になります。

しかしこんな意見もあります。

「やりがいに関しては病院より大きく感じる」という意見です。

大きな病院や救急では色々なことに追われてしまい一人一人と向き合うことがほとんどできません。

通所や長期入所施設、作業所などでは長期にわたって利用している方がほとんどです。そのためその人と個人的な関わりを持ったり家族とも密接な関係が生まれやがて絆となっていきます。

それが何よりも看護師としてのやりがいを感じた一瞬でまたいつか勤務して見たいと思いました。

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