保険とは、多くの人が保険料という形で、お金を出し合い、もしも誰かが、何か事故が起きて、多額なお金が必要になった時に、その費用を補填してくれる(保険金)という制度のことです。

日々小さな負担で、何かあった時に大きな負担でお互い助け合う仕組みのことです。

リスクから自分を守る大切な備えです。

あなたが将来にわたって何も起きなければ、それが予測できれば保険に入る必要はありません。また、リスクを賄えるだけの多額の現預金、財産があれば、保険とは無関係です。

お金持ちには関係ない制度かもしれません。

一部のお金持ちには関係ない制度ですが、国民の大部分は庶民です。つまり、何かあった時に、その費用を捻出する、補填する手段を持たない人が保険制度の対象です。

万が一のトラブル、リスクのために、少ない掛金で、大きな保障が得られる保険の制度は、庶民にとっては極めて有効なリスクヘッジです。

保険に対する考え方としては、将来万が一何かあったときのために備えとして、保険があるのですが、保険に加入するためには合理的な考え方が必要です。

ご自分の将来のライフステージを予想して、その時点で発生するかもしれないリスクに対して、計画的に備えを準備しなくてはなりません。人に勧められたから、義理があったため、何となく将来が不安になった、など計画性のない保険加入はムダになる可能性があります。

生命保険って本当に必要?

保険と言っても、高度化した現代では、たくさんの保険の種類があります。自分のライフステージに合わせて、これらの保険の中から適格に選びだすことは至難の業です。この中で今回は生命保険について見ていきましょう。

最も多くの人が関心のある生命保険。これが本当に必要か?という議論があります。

必要か必要でないかあまり良くわからないまま加入している人が非常に多いのも生命保険です。

日本全国いたるところに保険会社の代理店があって、そこのセールスレディーが細かく各家庭あるいは企業を廻って保険商品の販売を行っています。セールスレディーの猛襲に合って、しぶしぶ契約した人も多いことでしょう。

日本は義理の社会ですから、色々な人からの紹介で加入が断れキレない人も多いでしょう。生命保険加入率が高いのは、こうした日本独特の風習が根強いことが原因となっています。

生命保険は、公的な保険と違って任意です。個人の自由な意志で加入するかどうかを決めればいいのです。

長期にわたって保険料を毎月払い続けて、本人が死亡すれば保険金が下りてくる仕組みです。若い人が病気になって死亡する率は極めて低いです。たとえ病気になっても、公的な医療制度がありますから、まず困ることはありません。

自己負担額(差額ベッド、食事代など)が月7~8万円くらいは要ることもあり得ます。しかしその程度なら多少の貯預金があれば何とかなります。

もともと生命保険は、もし自分が死亡したら、自分ではない人が受け取ることになっています。

一生独身を通す、財産を残して渡さなければならない人が居なければ、生命保険は不要でしょう。

しかし、本人が家族を持ったらこんなわけにはいかないでしょう。保険に入るかどうか、入るとしたらどんな保険がいいのか、ここが保険を考えるターニングポイントとなります。

万が一自分が死亡してしまったら、残された家族はどうなるか、当面の生活費や将来にわたる生活費、子供の養育、教育費など、今ある預金だけで賄い切れるかどうかを真剣に考えなければなりません。

老後の生活資金や病気になった時に不足する資金などもどうするか。これもまた不安です。

保険に入る、入らない、のポイントは不安になった時が決断の時です。

ただ、生命保険は種類が多く、自分に合った保険商品を選ぶのはなかなか大変ですが、その前に生命保険について、本当に自分にとって必要かどうか、生命保険の仕組について知っているかどうか、貯金を優先していけば、生命保険は要らないのでは、保険料で他の利殖方法があるのではないか、などなど、色々考えを巡らすことは非常に大事です。それも保険を考える時が来たな、と思ったら、その時がチャンスです。

まとめ

生命保険など不要という論議も多くの情報があります。保険会社は保険会社で生命保険の必要論の論戦を張っています。この判定は個人個人の事情によって千差万別です。ただ問題は、この判定を下すだけの知識が、普通の人には持ち合わせがないのです。

将来は誰でも不安です。現在の公的な保険年金制度も、これから先どうなるか不確実な状況にあります。

要するに何となく極めて不安です。もともとお金持ちでないかぎり、結局のところ、できるだけ若いうちから、保険料の安い段階から、有利な保険に入っておいた方が、いい。というのがおすすめです。

確かに色々問題のある生命保険です。将来にわたる安心を買う一つの手段として検討すべき課題だと思います。

今回触れなかった医療保険についても、次回検討してみたいと思います。