大学を卒業して一般企業や官公庁に就職した人の32.2%が3年以内に辞めていくと、というデータがあります。

この理由のトップが企業と本人とのミスマッチです。

入社してみて初めて分かった、当初の思いとの差、こんなはずではなかった、という思い、頑張ろうと思って入社したが、どんどんモチベーションが下がる。

仕事の内容、スキルや人間関係や社内の雰囲気など、自分とはどうしても合わない。

あれほど就活で苦労し、研究し、時間をかけて、多くの企業訪問や説明会をこなしたのに、一体なんだったのだろうか。本人と企業とのミスマッチは両者ともに不幸なことです。

こうした現状を見て、転職情報サービス会社のビズリーチが、1つの提案を行い実際にシステムが動き始めました。ビズリーチ・キャンパスです。

ビズリーチ・キャンパスとは、同じ大学出身の先輩に話しが聞けるOB/OG訪問サイトです。

基本的には大学3年生及び卒業2年前の大学院生が対象となります。

4年生では遅すぎる、卒論や就活でそんな暇はない。

実際にOB/OG訪問によって、先輩の職場を訪問し、先輩が行っている仕事や職場の雰囲気、社風などを知って、業界調査や企業研究に活かすことができます。

この業界調査、企業研究はその後の就活活動を成功させるためにとても重要です。入社して2~3年で退職する原因の1つのミスマッチを防止する重要な工程です。

ビズリーチ・キャンバスは、学生とOB/OGを結び付ける応援サイトです。学生は一切無料でこのサイトに登録して、自分の大学の先輩を検索し、その先輩と実際に会うことができます。

既に8,000人の学生が使用し、12,000人のOB/OGが登録しています。

ビズリーチ・キャンパスの特徴

先輩を調べる方法:出身大学、学部、学科、ゼミ、部活、サークル、就職会社、職種、などから自分の希望に合う先輩、企業を検索し、話が聞きたい、のボタンを押せば、自動的にアポイントが取れる仕組みになっています。

マッチングが成立すれば、具体的にアポを取ってその先輩の会社を訪問することになります。

このような大変便利なサイトができましたが、今までは、同じ大学の先輩であっても、単独で会うことは簡単なことではありませんでした。

身近な先輩か知人を介してアポを取るか、あるいは大学の就職課やゼミの教授に依頼して、紹介してもらうかのような面倒な手順を経なければなりませんでした。

実際、ここまで積極的に動く学生もかな少数派でした。

学生の企業訪問:ビズリーチ・キャンパスを介して、自分で選んだ企業、先輩に訪問する時、色々注意すべき点があります。サイトでも述べられていますが、事前に話しを聞く内容、要点を整理し準備しておくことです。少なくとも相手企業の内容の概要は調べておかねばなりません。

会社の概要は書店で売っている会社四季報が便利です。事業内容、事業規模、会社の全体像、売上高、利益高の推移、過去3年分の業績推移で上がっているのか下がり傾向なのか、など。

そして聞きたいことの整理、仕事のやりがい、何が大変か、福利厚生、身につくスキル、会社の経営方針、職場の雰囲気、仕事のやりかた、会社が求める人材とは、などをメモっておきましょう。

但しここで大切なことは、先輩との面談は無制限に時間があるわけではないので、要点を簡潔に聞き出す工夫をすることと、話の過程から、さらに深堀した話を聞きだすことが重要です。

まとめ

現在、このビズリーチ・キャンパスのサイトが使用できる大学が限定されています。2014年4月時点では、まだ東京大学をはじめ23大学に留まっています。今後徐々に対象大学が増加していくでしょうし、また登録企業数(現在120社)もさらに増加すると思われます。

企業側でも積極的にこのサイトを使用する動きがあります。企業では、OB/OG訪問を行った学生は把握しています。一部の会社ではOB/OG訪問や会社説明会などに参加していない学生は採用しない、としています。

メリットの多いビズリーチ・キャンパスのサイトです。まだまだこのサイトを使用していない学生が大部分を占めています。就活は積極的に攻めている学生が断然有利です。

こうしたサイトを使用して、行動派の就活を行いましょう。