ギャンブル依存症となり借金生活&離婚からの復活劇
2016/08/09
はじめまして。崇です。38歳の男です。普通に大学まで卒業し、大手企業に就職。
しかし、組織というものが肌に合わずに脱サラ。23歳の時に会社を起こし、3年ほどで軽い成功を収め、年収数千万というところまでいきました。
色々、苦労はありましたが、仲間にも恵まれ順調でした。
結婚もし、公私ともに順風満帆に思えた時期もありました。月に数回は仕事で海外に行き、美味しいものを食べ、いい家に住み、毎晩飲み歩く。そんな生活を送っていました。
なんか、嫌な奴じゃないですか?そうなんです。
僕は成功とともに、とても嫌な奴になっていってしまったんです。
ほとんどのことはお金で解決できると思っていました。お金の多い少ないで人を判断するようになっていました。
嫁には「金を渡して自由にさせてるんだから満足でしょ?」そんな風に思うようになっていました。お金は使っても使っても入り続け感覚に陥ってました。
本当は大した人間ではないのに、僕はとても大物になった気でいました。そして、そう振る舞うようになっていたんです。それが崇という人間でした。
そんな僕がどん底に落ちていく・・・カジノとの出会い
そんな僕は、出会ってはいけないものに出会ってしまいました。ギャンブル、、、。海外に仕事に行った時に、僕はカジノというもに出会ってしまったんです。
ブラックジャックというカードゲームにはまりました。初めて行った時に、5万円が300万円になりましたした。
もう、興奮しました。あっという間に数千万円単位で勝ったり負けたりするようになりました。
最初は月に1、2回海外へ行き遊ぶ程度でした。それがどんどんエスカレートしていきました。その頃、僕は人に感謝することを忘れ、ますます嫌な奴になっていきました。
仕事にも身が入らず、ギャンブルで稼げばいいと、、、人の心が離れていきました。妻の心も離れていきました。そして、僕のギャンブルはエスカレートしました。あっという間でした。
そして、負けに負けました。お金がなくなっていきました。
焦れば焦るほどギャンブルは止まりません。借金をしてギャンブルをするようになりました。勝てない、、、お金がない。支払いに当てなければいけないお金もギャンブルに使いました。ギャンブルをするために仕事にも行かなくなりました。
全て人任せ。会社へ発注される仕事はなくなり、社員もいなくなりました。
そして、完全に仕事ができなくなりました。その時にはもう僕を助けてくれる人はいなくなりました。家賃も払えません。僕は全てを失いました。
最後の助けの手 ギャンブル依存症から立ち直るための施設へ
全てを失い、絶望していた僕に最後の救いの手を差し伸べてくれたのは、家族でした。ギャンブル依存症の施設があるからそこに行くようにと。そこは私設の施設でした。
ギャンブルで身を滅ぼし、どうにもならなくなった人たちが集まる場所です。10人ほどで共同生活を送る、規模としては小さな施設です。
最初は拒みました。僕はギャンブルをするお金さえあれば、ギャンブルで勝ちさえすれば全てが元どおりになると信じていました。今思えばなんて馬鹿な話だろうと思います。
でも、年収数千万の生活への未練もあり、今すぐ元どおりにしなければいけないと脅迫的に思っていました。だから、今、施設なんかへ行ったら全て終わってしまう。それが怖かったんです。
もう、全て失っていたのに気付けなかったし、諦められなかったんです。それでも、どうにもならず、僕は施設に行く決断をしました。本当に他に選択肢がなかったんです。
生活すらまともにできない状態でしたから。家族の救いの手にすがるしかなかったんです。そして、僕はギャンブル依存症の回復施設での生活をスタートさせました。
ギャンブル依存症改善施設での共同生活
施設での生活はシンプルでした。完全な共同生活。
決められたお金の中で生活する。携帯電話も持たされず、同じ仲間とただ生活する。ギャンブル依存症についての勉強をし、過去を振り返り自分の体験談を話す。それをただただ繰り返す。
そして、自分が依存してしまったものを切り離していくというものでした。外部との連絡も取れないので、自然としがらみや、自分が依存していたものから離れることができました。
お金に追われることもなく、穏やかな生活が戻ってきました。そこで最初に言われること。
それは
「お金の問題は一番解決が簡単だ。一番最後に解決すればいい。まずは自分の問題を取り除きましょう」
と。
最初は全く理解できませんでした。でも、今はよくわかります。お金の問題を先に解決してしまうと、同じことを繰り返すんです。
そうすると、いつまでたってもお金の問題から逃れられないんです。
僕はその施設での生活を通して自分というものを取り戻し、自分の中の問題に気づくことができました。そして、僕はその施設を出る決断をしました。
再出発 自己破産を決意
最初に引っ越しの仕事をはじめました。寮もあり給料がよく日払いもできたからです。
そこで2ヶ月ぐらい働きました。そして、次は自動車の部品工場で期間従業員として働きました。そこで、ある程度のお金を貯めました。
そして、自己破産を決意しました。
自己破産に対しては最初はものすごく抵抗がありました。
でも、このままズルズル借金を抱えていては、この先何もできない。今は国の制度にすがって再起を図る方が大事だと。迷惑をかけた人たちには自分が再起できた時に謝りに行こうと決意しました。一旦全て終わらせなければ、それすらもできないと。
そこでギャンブル依存症に詳しい、法律の専門家に相談しました。大半の弁護士事務所にはあなたの場合は自己破産は難しいと言われました。ギャンブルによる借金は免責不許可事由だからです。
しかし、その方は親身になって書類作成などをしてくれました。言われるがままに準備をし、破産申し立てをしました。
それを経て、今僕は幸せに生活をしています。会社勤めをし、毎日地道に働き、毎月の給料の中で生活をします。わずかですが貯金もできます。
人並みに、お休みの日には旅行に行ったり、飲みに行ったりもできます。以前ほどのお金はありませんが、以前よりよっぽど豊かに暮らしています。迷惑をかけた人たちにも謝罪をすることができました。
ギャンブルをすることもなく、まともな社会生活を送っています。ローンを組んだりはできませんが、来年ぐらいにはそれもできるようになると思います。
離婚はしましたが、今は大切にしたいと思うパートナーもいます。今は幸せに生活しています。
お金がなくて困っている人へ
お金がないと本当に苦しいです。お金が欲しくてよからぬことを考えることもあるでしょう。でも、そういう時に考えることはロクでもないことがほとんどです。
まずは一人で悩まず誰かに相談しましょう。冷静に状況を分析し、解決策を示してくれる人がいます。
そして、あなたがするべきことは、お金の問題を解決することではなく、自分自身の問題を見つけることです。
なぜ、そういう状況になってしまったのかを考えることです。お金の問題は専門家に任せましょう。そして、遠道なようでも、コツコツ地道に働いて、少しずつお金を貯めていくのが幸せな生活への近道です。
お金に追われない生活はいいですよ。今、お金に困っているならまずは誰かに相談を。