50代で業務請負契約として働く心構えを改めて考える【派遣社員との違い】

私事でありますが、2018年の2月28日を持ちまして、それまで4年と4か月間勤めて参りました業務請負い契約で役員運転手をやってきました会社を退職する運びとなりました。

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その前職の会社も業務請負い契約型の会社でしたので両社を合計すれば8年近い期間、そういった契約関係で仕事をやってきたことになります。

そこで改めてこの業務請負い型の雇用が仕事に及ぼす影響や心構えについて考えてみたいと思います。

特に中高年齢層の方にとったなら、中途入社でも比較的入りやすいかもしれない雇用形態の会社になりますので、今後の転職をお考えの方にとったなら、何かの一助になるかも分かりませんからね。

業務請負い契約とは

まず簡単に業務請負い契約について紹介しておきましょう。

この雇用形態の社員は、役員運転手の募集という形で各々の運行会社に入社します。業務請負い契約の会社は大手の企業の傘下会社であったり緊密な関係の会社であったりすることが多いようですね。

現状では日本を代表する大手メガバンクの系列企業が多い、と思っていただいてよろしいでしょう。

そしてその契約の中身なのですが、社員は募集を行った運行の会社に採用されたあと、その運行会社と業務請負契約を結んでいる各企業に着任して働く、という仕組みになっています。

ここでややこしくなるのは「派遣社員」と間違われるという事です。では業務請負契約型の社員は実際の業務においてどこを注意しないといけないのでしょうか?

派遣社員と業務請負契約との違い 指示系統に違いがある

業務請負契約で着任先の企業に赴任した場合と派遣社員として配属された場合の最も大きく異なる点は、運行業務に対する指示・命令系統が違ってくる、という事です。

派遣契約の場合の指示監督者は、その派遣された会社の車にお乗りになる方、となります。それに対して請負い契約の会社の場合はその運転手が籍をおいている運行会社の責任者やリーダーが指示・命令者となります。

お分かりいただけたでしょうか?

つまり派遣の場合ならば車にお乗りになっている役員様の方からの指示に従って運行すればいいわけなのですが、業務請負契約になると運転手が雇用されている運行会社の責任者からの指示を受けて業務を行わなければならない、という事になるのです。

何だかちょっと分かりにくい話だと思いますよね。これは契約を交わす企業間における規制の厳しさが大きく関わってきているからです。

派遣業務というのは「労働者派遣法」の存在により登録認可を受けるにあたって数々のハードルが高いようです。

一方で業務請負の方は、わりかし自由に業務内容や契約期間を決められるようですね。そしてこれが今まで私がやっていた業務の形になるわけなのです。

業務請負契約で実際に働いてみてどうだったか?感想

それでは実際に働いた私の感想を述べて参りましょう。

実際に運行していいて働きやすかったのか、それとも働きにくかったのか。

結論的にはどちらとも言い切れません。

まあ私が派遣の雇用で働いたことがないからだとも思うのですが。だからといって業務請負型が楽な仕事かかといえば、全くそういう事もありません。

基本的に私たちが最も神経を使っていた部分は、車にお乗りになる方からの指示や依頼内容が前もって運行会社に伝わっている運行予定に則って行われているか、という点についてです。

よってこの部分さえきちんとルールを守ってクリアーされていれば運行業務上は何ら問題はないわけです。ところがこのルールの部分をないがしろにして好き勝手に車を走らせたりすると契約違反というか偽装請負契約になってしまい国からの審査・指導が入ってしまう、という仕組みになっているようですね。

まあ、私が運行していた約8年間、その事が原因で指導されたりしたことはありませんでした。これは運行会社と契約先企業との間でルールの徹底が行われているからなのでしょうね。

ただ、実際に運行している当事者の身となってみると、かなり窮屈なルールではあります。

まえもってのアポイントだけの運行ならばいいのですが、中には想定外の運行が急遽、決まってしまう場合もあり得ると思います。そういった時の指示・命令の順番が非常に厄介なものになるのは火を見るより明らかです。私たち運転手は、顧客の利益を尊重しなければなりませんからね。

営業活動というものは事前のアポイントだけで済むような優しい世界ではないからです。

ただ、だからといってルールは無視できません。請負契約の範囲内での運行で最大の利益を出す。これが現行の業務請負型契約での運行の基本姿勢となっているのでしょう。

まとめ~50代で業務請負契約として働く心構えを改めて考える

今回は役員運転手が遭遇するかもしれない、業務請負型契約の仕事について書いて参りました。

もう一度振り返りますと、

  • 業務請負い契約…運転手は運行会社に採用され、請負契約を結んだ企業へ着任する形で業務に従事する。
  • 指示系統に違いがある…運行上の指示・命令系統の責任者は着任先企業の役員ではなく、自身が雇われている会社の責任者である。
  • 実際に働いてみてどうだったか?…働きにくいとも、働きやすいともいいにくい。運転手は相互間で決められたルールに則って運行をするのみである。ただ、最低限のルールは運転手も把握しておくことが望ましい。

という事でした。

まあ、運転手は運行上の業務に関する一切の情報については守秘義務があります。例え自身の雇用先の会社であってもむやみやたらに請負先企業の実体を話す事は致しません。

それを守れない人間は役員運転手としての資格はないも同様でしょう。

それでは役員運転手は業務請負契約での仕事について、どのような心構えでもって業務に励むべきなのでしょうか?

私が8年間やってきて言えるとしたら、やはり「守秘義務」の徹底でしょう。これには派遣も請負も関係ありません。乗られている方の情報を守り通す。

これがお客様から求められるプロの運転手の最低限のモラルではないか?とつくづく思いつつ、3月からまた新しい顧客の元で役員運転手として頑張らせていただくのです。

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