英語学習の大変な作業の一つに「単語を覚えること」があります。
文法学習と並んで地味な作業ですし、中学や高校で単語を必死に覚えていた頃の嫌なイメージもあり、なかなか単語を覚えることができない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回は「会話する=話せて聞ける」ようになるために、「どうやって単語を覚えていくか?」について、個人的な考えをご紹介したいと思います。
英単語帳の必要性は?
まず、単語を覚えるための手法として英単語帳があります。
学生時代にお世話になった方も多いと思います。その頃の学習では、とにかく目前に迫るテストを乗り切るため、単語のスペルと日本語の意味をとにかく覚えるために英単語帳を使うことが多かったはずです。
結論から言うと、この勉強方法で覚えた単語は、会話で役立つことはほとんどないと思います。
単語には、いくつかよく使われるパターン(この単語は、他動詞用法がよく使われる、この前置詞が良く使われる等)があります。
そのパターンをある程度把握しておかないと、会話の中で瞬時に単語を使うことは難しいです。なので、単語のスペルと日本語の意味だけを知っていても、会話する上ではあまり意味がないことになります。また、正確な単語の発音を聞かないと、ヒアリング力の向上にも結びつきません。
ということで、英単語帳による単語のスペルと日本語の意味に重点を置いた学習が役立つのは、やはりTOEICのリーディングパート対策などの読み書き中心のテスト対策時だと思います。
もし、英単語帳を使った学習で会話の能力向上を意識するのであれば、
1.例文を読んで、単語がどうやって文章の中で使われているのかを確認する。
2.音源を聞き、正しい発音を聞くようにする。
会話の能力向上には、この2つの作業は必須になります。
単語は覚えようと思って覚えるものなのか?
英単語帳で単語のスペルと日本語の意味だけを詰め込む作業が会話にほとんど役立たないことは、皆さんの多くの方も同意見だと想像しています。
では、「会話の能力向上にも役立つような効率的な単語の覚え方はないのか!?」ということが、次に気になることです。
ただ個人的には、緊急で単語を覚えることが必要な状況でなければ、意識的に単語を覚えることに時間を割く必要はないと思っています。
もっとストレート言うと、単語を覚えるための勉強は不要だと考えています(あくまで、会話の能力向上のためを考えると、です)。
これは、語彙力は英語の学習の範囲を広げていくことで自然と高まっていくからです。例えば、ヒアリング教材をCNN10等のレベルの高いものにした段階で、出てくる単語もバラエティーに富んだものになるわけで、意識せずに単語を覚えようとしなくとも、会話のための英語学習が進んでいけば、自ずと語彙は増えていきます。
なので、単語を覚えることに時間とエネルギーを割くよりは、会話の練習をした方がよっぽど意味があります。
<ご参考>
会話ができるようになるための、おすすめの勉強法
CNN10の特徴、勉強法
「そうは言うものの、なかなか単語が定着しないな・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、中級者ぐらいになり、頭が英語に慣れてくると単語も覚えやすくなりますので、安心してください。ただ、そこに行きつくまでには、それなりの時間は当然必要です。
「単語はそのうち覚えるでしょ!」ぐらいの軽い気持ちで
「どうやって単語を覚えていくか?」について書いていたのに、最後は「単語を覚えるための勉強はしなくてよい!」ということで、何の答えにもなっていません(笑)。
ですが、「どうやって単語を覚えていくか?」を考えるとき、「単語はがんばって覚えなきゃいけないもの」という前提が、どこかで働いているのだと思います。
あくまで会話することを目標に置けば、単語を覚えるよりは、例文を暗唱したり生の英語を聞いている方が会話には役立ちますし、こういった会話のための勉強を続けていれば、自然と語彙はつきます。
なので、単語の学習については「会話の練習を続けていれば、そのうち覚えるでしょ」といった軽い気持ちで捉えておくのがいいです。
すなわち、「単語は覚えるもの」ではなく、「単語は身につけるもの」だと思います。今は語彙力が低くても、学習を続けさえしていれば、時間が解決してくれます!
会話の練習の中で、新しい単語を少しずつ、使える形で身につけることをおすすめします。
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