メルカリとは、シェアリングエコノミー(シェアエコ)の1つです。個人対個人(C2C)で、インターネット上でものやサービスをやり取りする取引を仲介する業者です。

C2Cの直接取引により使わないもの、余ったもの、遊休の資産を融通し合う取引業態を持ちます。

また、メルカリは後発ながらフリマアプリによるC2Cのビジネスにおいて、最大手に躍り出ました。その取引は月間100億円を超える規模に成長しています。

フリマアプリとは

フリマアプリとは、オンライン上にてフリーマーケットのように主に個人対個人(C2C)による物品の売買を行えるスマートフォン用アプリです。スマホで商品を撮影して簡単に出品できます。

メルカリ以外にも多くのフリマアプリがあります。少し紹介しておきます。

・ フリル:当初は女性をターゲットにしてきたが2015年から男性も使用できます。ファッションに特化しています。
・ ラクマ:楽天フリマからラクマになった。幅広いカテゴリーがあります。
・ SHOPLIST USED:2017年3月から開始。アパレル領域に限定しています。
・ ショッピーズ:一貫して10代20代女性がターゲットです。フリマの草分け的な存在です。
・ フリマノ:価格.comを運営するカカクコムが提供するフリマアプリです。
・ ディーリング:出品料、や売れた場合の手数料無料、多彩なカテゴリーを持つ。
・ ゴルフポット:ゴルフ用品専用アプリ。
・ オタマート:アニメ、ゲーム、アイドルグッズ専用。
・ セムバイ:釣り具、釣り関連商品、釣り人専用。
随分あります。これでも1部です。成長産業なだけに、これらのアプリを運営する企業もさらなる戦略を展開して、さらに新興の多くの勢力も今後進出してくることが予想されます。

拡大する市場での戦いも一段と激しくなるでしょう。

メルカリの使い方

メルカリは、シェアエコ分野への進出時からスマートフォンやタブレットアプリに特化していました。
パソコンでの使用は考えられていませんでした。

しかし2016年になって、パソコンでも使用ができるようにしました。

まだメルカリはスマートフォン専用でPCからは購入も出品もできないと思っている人が大勢います。どうも積極的な広報活動はしていないようです。

PCから出品する場合の注意点があります。それは、商品画像を前もって準備しておく必要があることです。スマホなら撮影機能を持っていますから、商品をスマホで撮影してすぐに出品ができますが、PCはカメラを持っていませんから、それができません。

PCから商品を出品する方法は、パソコン版のメルカリを開いて、商品情報を入力して出品をクリック、これで出品完了です。

商品情報とは、商品画像(4枚)、商品名(40字)、商品説明、詳細、配達の方法、販売価格などです。

メルカリは、何故スマホに限定したのでしょうか。結果は大成功でしたが、当初はすでにこの市場にはヤフオクや楽天オークションなどの巨人の先駆者がいました。

この巨人を相手に同じことをしていたのであればとても太刀打ちできないと考えたのです。そこでスマホに特化して、スマホで取引することを前提として、出品、購入の手続を簡単にし、画面も見やすくしました。出品から販売まで売買の時間を徹底的に短くしました。

これがムダな時間を使わないニーズに合い、爆発的な人気となったわけです。

簡単、ムダの時間がない、のノウハウを持つメリカリは、ここで対象として考えていなかったPCですが、スマホ用アプリで十分な実績と自信があり、PCで展開しても十分大手と競争できると考え、今回パソコンでの展開をスタートさせたと思われます。

メルカリのスマホでの使い方もパソコンでの使い方と同じですが、画像の取扱だけは異なっていますので注意が必要です。

メルカリの使い方は、スマートフォン、PC共に非常に親切な案内があります。

マニュアルと見比べてにらめっこする必要はありません。メルカリで商品を購入する時も画面の指示通りに行えば何も問題ありません。

その他の注意点

〇商品画像について:商品を販売する時、画像は大切です。不鮮明な画像や分かりにくい画像はNGです。4枚までOKですから2枚だけではなく4枚挿入しましょう。

〇商品情報、説明文:商品の使い方、特徴、商品の大きさ、キズの有り無し、商品を使うメリット、などをなるべく詳しく、丁寧に書きましょう。

〇商品価格:安い方が売れやすいですが、商品の価格、相場が分からない場合は、オークフアンなどで調べましょう。自分が買いたいと思う価格、値下げ要求がまずありますから、それも念頭に入れておきましょう。売上の10%の手数料がかかることも勘案しておかねばなりません。

メルカリで売れるもの売れないもの

〇売れるもの:人気商品は、PC、タブレット、時計、ソニーやマイクロソフトの製品、名作ゲーム(新作、旧作を問わず)、ブランド洋服、子供服、デジタルカメラ、アニメのキャラクターグッズ(ストラップ、キーホルダー、バッジ、カードなど)。

アパレル商品もよく売れる方ですが、ユーザー層が10代から20代が多いことを念頭にした商品でなければなりません。高級なブランド品などは、見ていて掘り出し物と分っていても10万円とか20万円の価格ではほとんど買手がつきません。

電化製品も安いものがよく売れます。とにかく安いことが一番です。高いものはヤフオクや楽天で売った方がいいです。

〇売れないもの:メルカリでルール違反と言われるような商品は、売ることができません。銃器、麻薬、偽物、公序良俗に違反する商品(わいせつ品、アダルト商品)、他多数。

家具、インテリアも売れません。ニーズのないもの、これは当然でしょう。

洋服は難しい商品です。安くても同じような洋服がいっぱい出ています。5,000円ぐらいで買ったものでも売ろうとすると1,000円以下になってしまいます。

〇売り方が下手で売れない

写真の撮り方が下手、写真は4枚までOKなのに2枚で済ませる、やる気がないと思われます。検索され易いワードが使われていない。アピール性がない。

商品説明の情報が少なく過ぎる。買っていいのかどうかの判断が付きにくい。出品してから3週間過ぎている、もうこの段階では売れません。再出品が必要です。など売り手側の、売りたい熱意が伝わらない商品は売れません。

メルカリのメリット、デメリット

メルカリのメリット、デメリットですが、今拡大中とはいえ、発展途上にあるためか、使い方のメリットも多く、またデメリットもすごく多いです。メルカリを使う方はメルカリの規約をよく読んでからにしてください。メリット、デメリットの1部を紹介します。

〇メリット
・ とにかく簡単、気楽に出品できます。スマホで写真を撮って、商品説明をして、後は売れるのを待つだけです。
・ 使用者数が圧倒的に多く、商品が売れ易い環境にある。
・ 月額使用料が無料、ヤフオクは有料。
・ ヤフオクでは値がつかないようなものでも売れる。
・ 相場から外れた商品でも売れることがある。
・ らくらくメルカリ便は匿名配送が可能ですから個人情報が悪用されることがない。
・ 個人情報を公開する義務はない。
・ メルカリしかない商品がある。
・ 自分が気に入らない取引であれば拒否ができる。
・ 即決価格がいい。
他多数。

〇デメリット
・ 購入者の質が低い、キャンセル、音信不通、支払い遅延、値引き交渉などが頻繁に起こる。
・ 高級ブランド品、特定ジャンルの相場が低い。
・ 高級なブランド品を出品すると損する可能性が高い、素人には査定が難しい、値引きラッシュ、ニセモノかもしれない。
・ 手数料が高い(メルカリ10%、ヤフオク8.64%)。
・ 送料が自己負担の場合が多い、出品者負担にすると売れない。
・ メルカリの運営側の対応が雑、積極的な姿勢が見られない。トラブルは売り手と買い手の双方で解決して欲しい、というスタンスが感じられる(口コミ)。但しトラブルに対するサポート体制が充実していて安心です。という反対の口コミもあります。

メルカリのトラブル色々

出品する人、商品、そして購入する人など桁違いに多いメルカリのフリマアプリですが、そのアプリのプラットフォーム上で起きるトラブルもまた大変な数になります。

メルカリの事務局では、それぞれのトラブルに対応して積極的に解決しようとしていますが、メルカリを使用しようと思っている人、また現在使用している人も改めて認識しておくべきことと思われます。

いくつか、そのトラブルを上げておきます。

〇横取りトラブル:購入希望者がいるにもかかわらず、別な人が購入してしまった。早い者勝ちだからルール違反ではないが、モラルが問われる。

〇メルカリ事務局補償:取引キャンセルの場合、状況によってはメルカリ事務局が介入して商品代金、売上金を事務局で補償してくれる場合もあります。憶えておきましょう。

〇評価トラブル:取引していいかどうかは相手側の評価を観ます。あるいは取引が終わると必ず評価することがルールとなっています。これがいい加減になっている場合が多い。

〇返品トラブル:画像の商品とは違う商品が届いたり、注文したものとは異なる商品であったり、キズものであったり、この種のトラブルは多いです。使用規約では返品を拒否することはできないのですが、毅然とした態度で対応しましょう。

〇商品が届かない:注文したものが届かない、詐欺の可能性もあります。発送してない、発送事故の可能性もある。最悪消費者センターと相談しなければならない場合もあります。

〇キャンセル:取引成立後のキャンセルは認められていないのですが、支払いがなかったり、商品が発送されなかったり、音信不通になったり、などがあります。事務局対応となります。

などですが、他にも色々あります。

ルールを守らない、悪意のある取引、マナー違反、怠慢不誠実など、とにかく、これでもかと言うほど多くのトラブルがあります。こうしたトラブルに巻き込まれないよう、事前によく学習してからアプリを使用するようにしましょう。

まとめ

一般の家庭にある、昔のおもちゃ。子供が大きくなって、単純にゴミか粗大ごみとなっているのに何となく押し入れや倉庫の奥に仕舞い込んでいるものです。これが売れるそうです。

学生時代に溜め込んだ書籍、これも不用品ですが、ブックオフに持っていけば数十円、これもメルカリならもう少し高い値段で売れるかもしれません。

身の回りにモノが溢れている今日、このメルカリのようなビジネスはまさに流行になる素因を持っています。爆発的に使用者が増え、それに伴ってトラブルの件数もうなぎ登りです。売る人も買う人もこの利便性を等しく享受できます。トラブルに合わないよう賢く使用することが肝要です。