小規模事業所の給与担当者の方へのご案内です。評判のいいフリーソフト給与計算Q太郎をご紹介します。

給与計算Q太郎は、現在名称が2つに分けられています。

給与計算Q太郎F 無料版

給与計算Q太郎S 有料版(4,320円)

給与計算Q太郎は株式会社オー・エム・エスが開発したフリーソフトで、初心者でも簡単、扱いやすいソフトです。

必要最低限の項目を入力するだけで、税金や社会保険料などが自動計算されるため非常に便利です。パソコンに慣れていない人でも、楽に給与明細書、社員名簿、社員別給与台帳、賞与明細書などが作成できます。画像ファイルで給与明細書を離れた所にいる社員にメールで送信することもできます。

給与計算Q太郎の機能は給与、賞与計算に限定していることが特徴です。

作成可能な帳票は、社員名簿一覧表、給与賞与明細書、社員別給与台帳、月別給与賞与一覧表、支払い金種一覧表の5種類です。すべてA4版白紙に印刷します。

なお、別ソフト「源太郎」で源泉徴収票の作成も可能です。

画像は見やすくタブ型でとても使いやすい。タブ型とは、画面に表示されるタグをクリック又は指でタップすることにより、Javascriptにより、そのタグに紐づいた情報が切り替わり表示させるユーザーインターフェースのことです。

冒頭の必要最低限の項目とは、月、所定労働日数などの基本情報、社員登録画面で、氏名、メールアドレス、雇用形態(一般社員、パートなど)、給与の金額、月給、日給の支払い形態、扶養家族の有り無し人数、各種手当、交通費、雇用保険、厚生年金保険の対象者などの登録。などです。

フリーソフト給与計算Q太郎の無料版と有料版の違い

給与計算Q太郎を正しく理解するためには無料版と有料版の違いを知っていなければなりません。給与計算Q太郎は、ホームページからソフトをダウンロードするタイプです。無料版、有料版によってソフトが異なりますので注意が必要です。

  1. 新規登録可能な従業員数:無料版10人、有料版90人
  2. 複数の会社のデータ管理機能の新規登録:無料版は無効、有料版は可能です。
  3. 最新のソフトのお知らせを表示する機能:無料版は無効、有料版は可能です。
  4. 税制変更によるデータ修正:無料版、有料版ともに対応してくれます。
  5. 一覧入力画面で固定項目の編集:無料版は不可、有料版は可能です。
  6. 市町村別住民税の集計リストを作成する機能:無料版ななし、有料版はありです。
  7. 従業員の年齢により介護保険料の対象者かチェックする機能:無料版なし、有料版あり。

給与計算Q太郎のメリット、デメリット、評判など

給与計算ソフトは、国内に現在30社近くの企業が売り出しています。

主流になりつつあるクラウド型のソフトからインストール型、給与計算Q太郎のようにダウンロード型まで様々なソフトがあります。これから給与計算担当者として新たにソフトを選ぶとなるとちょっと大変です。

多くのソフトの比較はここでは行いませんが、小規模な事業所であれば、この給与計算Q太郎もおすすめの1つです。

選択の参考となるように、給与計算Q太郎のメリット、デメリット、評判などを見ていきましょう。

メリットや評判については、非常に多くのソフト使用者からのコメントがあります。

・ 無料でここまで痒いところに届くソフトも珍しい。

・ ムダな機能がなく、シンプルで使いやすい、分かり易い。サブソフトの源太郎で年末調整も簡単、市販のソフトよりずっと良い。

・ フリーの給与ソフト及び低価格給与ソフトを10本くらい使ってきたが、その中で一番使いやすい。入力にクセがなく、初心者でも関係なく使える。

・ このソフトは簡単だし分かり易い。リーズナブルでその上最低限の項目しかないので簡単に行える。入力画面も大変明確で見やすく理解がしやすい。複雑な項目があると、どうしても手が止まってしまうので時間のムダ、作業の流れる画面をパッと見てパッと入力できる。楽です。

・ 事務員は私1人の小さな会社、経理の経験はない、給与計算もしたことがない。1人だから高い給与計算ソフトではどうかと思い給与計算Q太郎を見つけました。知識のない人間でも十分に使えます。別なフリーソフトをインストールすれば年末調整もできます。

 

デメリットやその評判もあります。

・ ソート機能の乏しさと氏名記入の制限があって使いにくい。ソート機能とは、パソコンの並べ替え機能のことです。データ中のキーになる文字又は数字で昇順、降順に並べ替える機能です。

・ 印刷機能がかなり悪く、失敗すると大変な量の廃棄紙が出ます。設定機能も表示機能も使いにくい。

・ 健康保険、介護保険、雇用保険、厚生年金保険などの保険料率は最新バージョンにアップされても自動で変更されるわけではありません。変更は手動で行わなければなりません。

まとめ

10人以下の小規模事業所にはおすすめと言えるソフトです。中企業大企業には対応しておりません。とにかくシンプルで、機能も給与と賞与だけに限定したソフト、なおかつ10人以下なら無料で使える。

有料であっても非常に費用は安く抑えられる。初心者でも簡単に使えるわけですから、選択の最右翼として決めてもよいと思われます。

しかし最近はクラウド型のソフトも多く出回るようになりました。フリーウエイ給与計算のように従業員5人までなら永久無料というソフトまであります。

上記のような経験者のメリット、デメリット、評判などのコメントも参考にして最適な給与計算ソフトを選んでください。

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