米ドルの外貨預金の体験談B 外貨定期預金のデメリット

米ドルの外貨預金の体験談B 外貨定期預金のデメリット

私が外貨預金を始めたきっかけは、2001年7月に韓国の支店への転勤が決まり、現地での生活費のやりくりに必要となると思って、現地にも拠点のあるシティバンクに口座を開設したことです。2001年7月中旬、口座開設したのは円建普通預金、外貨普通預金、外貨定期預金の3つで、円建普通預金および外貨定期預金(米ドル)にそれぞれ50万円ずつ預け入れました。

 

外貨定期預金(米ドル)についてですが、当時シティバンクの国内支店で取り扱っていた「ステップアップ定期(外貨型)」という商品で、期間2年、金利は半年ごとに変動する条件となっており、最初の半年は2.5%で、以後3.0%、3.1%、5.0%と上がる仕組みとなっていました。期間限定のキャンペーンを利用し、為替手数料はインターネット経由で1米ドルあたり90銭、預入時レートは1米ドル=125.60円で開始しました。

 

外貨定期預金開始当初、米ドルの相場は120円台前半で推移し、2002年4月頃までは130円を超える水準で順調に行くと思われましたが、2003年3月、アメリカでの同時多発テロに端を発したイラク戦争が勃発し、円高ドル安傾向に拍車がかかりました。上述のステップアップ定期が満期を迎える頃には、為替相場は116円ぐらいで、その当時円転していれば、利息を加味しても4万円〜5万円程度元本割れの状態でした、仕方なく、その時点での円転はあきらめ、長期保有することに方針転換しました。

 

2002年5月に追加で米ドルの外貨定期預金をしていたこともあり、ステップアップ定期の満期金と合わせて満期日直後の外貨普通預金残高は7965.69米ドルになっていました。いつでも円転できるように、一旦外貨普通預金にストックしていたものの、相場好転の兆しがなく、その時点の金利の良い外貨定期預金にコンスタントに移し替えていきました。2003年10月から開始し、期間は1ヶ月から3ヶ月物、金利は0.1%〜0.3%の間で推移し、あまり損失をリカバーできていませんでしたが、2005年9月頃から金利が上昇し始め、2006年7月にピークを迎えた当時の1ヶ月定期は3.7%の高水準となっていました。

 

そうこうするうちに、米ドルの為替相場が持ち直し、何とか120円台を回復したため、2007年6月に外貨預金全額を円転し、シティバンクに保有していた円建て普通預金および外貨預金口座について、すべて解約しました。円転時の相場は1米ドル=121.15円(為替手数料1円含む)であり、最終的な利益は3万3千円程度に終わりました。

 

反省点としては円高進行時、為替差損が出ていることに嫌気が差し、こまめに相場をチェックしなかったことや、高い金利で運用できるチャンスがあったにもかかわらず、面倒くさいと定期預金での運用をサボったことなどがあげられます。それと、元本割れの期間が長く続いたことで、ちょっとでも利益が出たら片づけてしまおう、という気持ちが働いてしまったことも影響していると思います。結果、6年運用して運用益は3万3千円程度と期待外れでしたが、辛うじて損害だけは免れたと言えます。

 

今後外貨預金を始めようと考えていらっしゃる方にアドバイスするとすれば、余裕資金で始めることが大前提です。なぜかと言うと、外貨預金は外国為替相場(通貨の交換レート)に大きく左右される商品だからです。預金利息に加えて、相場によっては為替差益も手にすることができるメリットは非常に魅力的な反面、円高進行により、思いもかけない損失(為替差損)を被るリスクも存在しています。このリスクを軽減させるためには、長期で保有し、相場の好転を待てる余裕を持つこと、待っている間に高金利で運用するなど、外貨建て元本の最大化に向けて努力することなどが考えられます。

 

ですから余裕資金でなければ、気長に待つことはできないと思います。待つことができれば、為替相場は変動するもので、極端な円高や円安は続くものではありませんし、長期的に見れば、一定の範囲に収まる可能性が高いと考えられます。ただし、海外で外貨を使う予定のある方など、真に外貨を必要している方にとっては、あまり関係ない話かもしれません。

 

現在では、ネット専業銀行など様々な金融機関が外貨預金を扱っていますので、安い為替手数料や高金利、預入できる通貨の種類など、きっと特徴のあるものが見つかると思います。よく比較検討して、換金性はどうか、自分の投資スタイルはどうなのか等を勘案し、自分に合ったものを選んでいただきたいと思います。

 

金利目的で長期運用するならFXがおすすめ

 

外貨預金はFXよりもかなり手数料が高いため、できることならFXで投資することをおすすめします。

 

例えば、米ドルの外貨預金であれば多くの銀行では1米ドルあたりの手数料が1円となっています。1ドル100円とすると約1%の手数料がかかることになります。一方、米ドルの金利は0.2%程度と、手数料より安くなってしまいます。大きく為替差益が出ない限り儲けることはできません。

 

ですが、外貨預金の代わりに手数料の安いFXをつかって長期運用するという方法があります。

 

FXは1日に何回も取引をするデイトレーダー向けの使用になっており、手数料がかなり安くなっています。

 

例えばFX会社のSBI FXトレードであれば米ドルの手数料(スプレッド)は0.29銭と外貨預金よりもかなり安くなっています。

 

FXはハイリスクだと思われがちですが、レバレッジ(倍率)をかけずに取引をすれば、ほとんどロスカットをする可能性がなく、外貨預金同様長期保有することができます。しかも、FXであれば定期預金のような期間の定めがなく、24時間いつでも取引ができ便利です。

 

FXは外貨預金よりも多くの点で優れています。

 

手数料が外貨預金よりもかなり安い
金利も外貨預金より高い
平日は24時間いつでも取引ができる
信託保全が整備されている
レバレッジをかけることができる

 

もし、外貨に投資したいと検討しているのであれば、FXという方法も考えてみてください。

 

FXは少額からでも始めることができます。まずはどんなものかやってみたいという人は当サイトを参考にしてください。
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