MERSコロナウイルスの原因、症状、予防方法について

現在、韓国で猛威を振るっている感染症MERSコロナウイルスについてお話しをさせていただきたいと思います。この感染症は初めて報告されてからまだ間もない感染症です。2012年9月に初報告されています。

MERSコロナウイルスの原因

中東地域で感染が拡大している新型のコロナウイルスというのが起因菌です。この元になっているものは動物と言われています。ヤマコウモリ、ヒトコブラクダが宿主と言われているので手洗いや消毒の励行はいうまでもありません。空気感染での例はなく濃厚な接触感染が存在されているとまで言われています。

有効な消毒液

消毒用エタノール、イソプロパノール、次亜塩素酸ナトリウムが有効とされ推奨されています。

MERSの予防方法

感染している人や感染の疑いがある人との接触を避ける。流行している国や地域に近づかないのが一番です。

その他の予防方法として石鹸による手洗い、人が手の触れることが多いドアノブ、スイッチ、ハンドル、人の粘膜に触れないようにする。宿主と考えられる動物の濃厚接触は避けやむおえない場合は消毒やマスクなど感染防御を徹底しないといけません。ウイルスの付着が考えられるマスクの表面にも触れないようにするのも重要です。

あとは感染者に対する接触追跡調査を行い感染者と接触した人を一定の期間隔離して接触による感染を抑える。最寄りの保健所や医療期間に電話相談して指示を仰ぐことも大切です。

MERSの気になる症状とは

それは普通の風邪や胃腸炎などと類似しています。発熱もしますが必ずしも高熱とは限らなにのです。息切れ、咳、下痢といったような症状が主な症状です。

MERSの治療方法

残念ながら完全に治す特効薬はありません。

対症療法がメインとなります。敗血症になってしまったら輸液や昇圧剤(ショックになった場合)、下痢による脱水も輸液療法による補水、肺炎に対する抗炎症薬、急性呼吸窮迫症候群には気管内挿管して人工呼吸器管理などとなります。

動物実験でリバビリンというお薬とインターフェロンの組み合わせが肺炎に効果があるということがわかりました。しかし急性呼吸窮迫症候群の方々にこの組み合わせのお薬を投与しましたが効果がありませんでした。

その他ではHIVのお薬が回復期の方の血漿に効果がでる可能性があるのではないかと言われています。これもまだ実験段階で細胞レベルの話ですがカモスタットというお薬がコロナウイルスの活性化を抑えて細胞内への侵入を防ぐことわかりました。日本においては抗RNAウイルス薬がウイルス性肺炎を引き起こすインフルエンザウイルスやRSウイルスに対して効果はありますがMERSコロナウイルスに効果があるかは不明とのことです。

なぜ韓国で感染拡大が起きてしまったのか?

MARSの正式名称は中東呼吸器症候群と言われています。流行事例ではサウジアラビア、カタール、オーマン、ヨルダン、クウェート、チュニジア、アラブ首長国連邦、レバノンなど中東地域に多く見られることからそのような名称になってしまいました。先進国でも感染はありました。感染地域は広がってはいます。

現在MARSは韓国内で広がっています。なぜ韓国内でこんなに広がってしまったのでしょうか?

MARSと診断された韓国人男性は中東方面に旅行に行きました。帰国後一週間後に発症してしまい三ヶ所の病院を受診しましたがMARSと診断はされず四ヶ所目の病院でやっと診断されたそうです。男性は緊急で隔離はされたものの発見されるまで受診した病院や家族など多くの方々と接触しています。時すでに遅しで感染は広がっていました。

その男性が入院していた病院でも感染が見られました。そして驚くことに院内のエアコンのフィルターからこのMARSウイルスが検出されたそうです。病院内にも残念ながら問題はあったみたいですね。多くのマスメディアによると初期の段階で診断ができなかったのが今回の感染につながったのではないかとも言われています。

早く終息して今闘病中の方々が一刻も早く回復するようにと強く願っています。