レオパレス21の株価が暴落!今が買い時か?不正問題と今後の見通し

レオパレス21への投資を真剣に考えてみました。

昔から壁が薄いが安く入居できると有名だった業界のパイオニア レオパレス21が苦境に立たされていますね。

連日ニュースで報道されているので何となく状況をご存知の方も多いのではないでしょうか?

報道されてからレオパレス21の株価は連日急降下を続け、とうとう700円を割り込み指標・利回りだけを見ると完全に割安水準に突入しました。

ここまで株価が下がると今まで特に欲しいと思っていなくても何だか欲しくなってきてしまうのが投資家の心理ではないでしょうか?

かく言う私も投資妙味があるのなら乗ってみようかな?と色気を出して真剣に考えてみました。

ここでは私が検討したレオパレス21の投資妙味についてまとめていきます。

貴方の投資のお役に立てると嬉しいです。




レオパレス21とは?

そもそもレオパレス21はどんな会社なのか?について再確認していきます。

もともとレオパレス21は1973年に不動産賃貸業を行っていた町の不動産屋さんから始まりました。

当時は社名もレオパレスでなく株式会社ミヤマという名前だったそうです。

鳴かず飛ばずに不動産事業を展開していた同社に転機がやってきたのは1985年に敷金無料型賃貸ハウス レオパレス21を始めた時でした。

今では賃貸経営の1つのスタンダードな手法になった敷金無料型賃貸ですが、当時は日本の不動産業界で初めてとなる画期的な戦略でした。

このレオパレス21事業は制度の真新しさや資金の少ない若い賃貸人や企業の単身赴任者用社宅として幅広い層から支持され瞬く間に日本に波及しレオパレス21の知名度・事業規模は全国区となりました。

そして、レオパレス21の資金を元手にグアムや日本各地でのホテル事業、連帯保証人が必要ない賃貸ハウス マンスリーレオパレスといった数々の新事業を拡大、2009年のリーマンショック時に一時的に業績が停滞するもITの活用や事業の見直しを行い数年で盛り返しました。

2018年現在のレオパレス21の事業をまとめると…

アパート建築・賃貸事業
レオパレス21を始めとした自社シリーズの賃貸物件の建築、賃貸仲介・管理などを行なっています。

介護・老人ホーム事業
あずみ苑というブランド名で介護事業を展開しています。

ブロードバンド事業
LeopalaceB.Bというブランド名でネット回線を提供しています。

リゾート事業
グアムでホテルなどのリゾート施設を運営しています。

国内ホテル事業
レオパレスホテルズという名のブランド名で日本各地でホテルを運営しています。

レオパレスパートナーズ事業
自社のフランチャイズ店舗の管理事業を行っています。

を営んでいます。

不動産業界内で大きなシェアを持ちながら積極的にITを活用して数々の事業を拡大させてきた日本の不動産業界の巨人です。

レオパレス21の問題を整理

そんな不動産業界の巨人レオパレス21は、ここ数年全国各地で訴訟を起こされています。

訴訟1.2016年に端を発した一括借り上げ・家電リースに関する保証契約問題

この問題はレオパレス21が賃貸アパートを一括借り上げして定期的に家賃を何十年間支払うという契約をしていたにも関わらず、付近の経済状況の悪化などの理由によって支払われれる家賃が減額された。

家電や壁紙などを定期的に切り替える内容の契約だったにも関わらず適切に交換が行われていない。

という2つの理由で訴訟を起こされ原告に減額家賃の補填分、家電リース費用の返還を求められています。

私の考えてしては一括借り上げに関してはレオパレス側が賃貸人という形である事と同意を得て減額しているという事実があるので時間は掛かっても一方的に敗訴するとは考え辛いのですが、家電リースでは現実に交換が行われていなかったようなので契約金の一部を返還する可能性が高いと思います。

訴訟2.2018年に発生した界壁未設置問題

近年テレビを賑わせているのは、こちらの話題です。

この問題は本来建物の上から下までずっと壁の中を通っているはずの界壁と呼ばれる構造体が途中で途切れ屋根裏部分には存在しないとい内容です。

完全に建築基準法違反である上に普通に考えても明らかにおかしい問題なので訴訟の決着が着く前にレオパレス側が自主補修を行う事を決定しました。

1棟に対して約60万円の費用が掛かる事が分かっていますが、恐ろしいことに調査をしないと後何棟補修が必要なのか分かっていません。

社内で記録が残っていないのか?
と素直に思うのですがレオパレス側が分からないと言っているので、多分記録が無いのか?そもそも記載されていないのか?闇が深そうです。

全体の負債額・保証金など不透明な点が多く現段階で問題の収束時期は不透明です。



レオパレス21の今後の株価の推移は?

訴訟1に関しては一方的に敗訴するとは考え辛いことから大きな問題にはなら無いでしょうから、いずれある程度の金額で決着が着くでしょう。

ただ、訴訟2に関しては問題の終着点が見えていないので今後の大きな懸念材料となります。

今後レオパレス21は訴訟2の問題収束を図る為に改修棟数の把握・保証体制の調整などを行い公表する事になると思いますが、それまでは株価は落ち着かない展開になりそうです。

それと…
これらの問題によってレオパレス21は目に見えない信頼という大きな要素を大きく損ないました。

これから新たにレオパレス21で賃貸経営を始めたい、レオパレスと取引したいと思う投資家は確実に減った事でしょう。

この影響は直ぐに数字によって明らかにならないと思いますが、遠く無い未来にレオパレス21の大きな問題となって表面化する事でしょう。

今のレオパレス21に投資妙味は有るのか?今の株価は割安か?

6/4現在で株価は700円を割り込み691円で取引されています。

今この瞬間だけを切り取れば割安なのは間違いありませんが、今後の業績への影響は未知数です。

ただ、住宅事業はおいそれと直ぐに転居するのは難しく新たな賃貸物件を建設する向きは鈍化するとは思いますがストック収益に大きな影響は無さそうです。また、レオパレス21は事業の多角化を進めておりコアビジネス以外で多少なりとも本業のダメージを補うことができます。

財務基盤も堅実であることから、数年持ち堪えて人々の記憶から今回の問題が風化すれば業績が回復、そして株価も盛り返して反転攻勢していくという流れになる可能性は充分あり得ます。

事業として完全にアウトとは言えないことから、私は数年間保有するくらいの長期的観点での投資としてはアリだと判断しました。

まとめ

今回はレオパレス21の投資妙味について考えてみました。

レオパレス21の概要から始まり、レオパレス21の問題の整理、今後の展開、そして投資妙味を検討しました。

結論としては今の割安な株価水準ならば問題が風化するくらいまで保有できるのであればリターンを得られる可能性は高いと考えました。

それに同社は配当利回りも高く、株主優待ではグアムのホテル利用券が貰えるので長期保有するのも苦では無いでしょう。

思えば近年では東芝、SHARP、神戸製鋼、タカタなど数々の企業が問題を起こして株価が急転直下していきましたが、問題が起こってから数ヶ月も経てば完全にとは言えませんがある程度の水準まで株価は回復しています。

崩壊するよりも復活する割合の方が圧倒的に高いので、もしかすると問題が起こり株価が下落して大きく割安水準に入ったらとりあえず保有しておくという戦略が功を奏すのかもしれないですね。

※2019年2月追記:さらに不正が発覚し、株価暴落が止まりません。追加情報は以下でご確認ください。
⇒レオパレス株価暴落中!一体何があったのか?倒産するのか?今後の見通しについて