ビットコイン価格が乱高下!その理由とは?チャイナマネーの影響か?

ビットコイン価格の乱高下が続いています。取引全体の9割を占めるといわれる中国人投資家の動向によって相場は大きく左右されますが、中国当局の金融政策の変化に相場が翻弄されている状態です。

今回は、ビットコイン価格乱高下の背景と、最新の相場動向を分析します。

ビットコインはなぜ急騰したのか?

まず、ビットコイン相場が大きく上昇した原因を探ってみましょう。

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ビットコイン相場チャート(出典:Zai FX

ビットコイン相場は2016年12月中旬までは80,000~90,000円台で緩やかな上昇曲線を描いていました。

それが12月の下旬以降突然の急騰を演じ、年明けの2017年1月5日に152,056円を付け、最高値を大幅に更新しました。これは中国当局が人民元規制に乗り出したのが大きく影響しています。

人民元の取引に報告義務や取引限度を課したことで、人民元で持っていたくない投資家がビットコインにシフトした結果、予想を超えた急騰相場になったようです。

ビットコインが一転、大暴落した理由とは?

ところが、最高値を更新した同じ日、ビットコイン価格は一転して大暴落します。152,056円の最高値を付けたのも束の間、安値105,427円まで一気に5万円弱の急降下。

大暴落の理由は、一言でいうとチャイナマネーが逃げたということです。

中国人民銀行が人民元の下落に歯止めをかけるため、対ドルで0.93%の人民元切り上げを実施、さらにビットコインの大手取引所に検査の手が入ったことで、投資家が一気にビットコインを売って、人民元の買い戻しに動いたためです。

ビットコインは発行主体のない無国籍通貨ですので、本来は価格もドルのようなワールドワイドな価格形成になるはずですが、実態は中国人投資家の動向に左右されやすい相場になっています。

もう一つの理由は市場規模の小ささです。大表的な5つの取引所の1日の売買高は全体で約175億円(日本市場のみの数字)。この金額は2017年2月3日の東証売買高ランキングで20位のマツダとほぼ同じ水準です。

つまり自動車メーカー一社の売買代金と同じ規模のコインを巡って強弱感が対立するため、極端な値動きになりやすいということです。

しかしながら、今回の乱高下は、皮肉にもビットコインの投機的魅力を投資家に再認識させる結果となりました。8万円が短期間で15万円というのは、確かに夢があります。

しかも、仕手筋が仕掛けるような個別の定位株と違い、ビットコインには倒産や上場廃止というリスクはないため、ある意味安心して(ゼロにはならないという意味で)買える商品といえなくもありません。

ただし、ビットコインが突然消えたとするマウントゴックス社事件の教訓もあるので、ポートフォリオに組み込むような投資は控えた方が無難です。

ビットコイン価格の今後の見通し

さて、ビットコイン価格の今後の相場展開ですが、25日移動平均線が上昇に転じ、再び右肩上がりのチャートに変わっていますので、目先は上昇基調を続けそうです。

2017年2月3日現在の価格は、平均価格で117,843円(取り扱い業者によって価格が異なります)。

では、実需的にはどうでしょうか。三菱UFJフィナンシャルグループが、仮想通貨ビジネスに参入するとのニュースが出て話題になりましたが、最大手金融グループが取り上げることによって、ビットコインが今後市民権を得ることになるでしょう。

電子マネーのように店舗で日常的に決済できるような仕組みになるかどうかは、大手流通グループの動向いかんによりますが、ある程度の時間を要するでしょう。

一方、投資というファクターで考えた場合、株式なら配当や株主優待があり、FXには金利が付きますが、ビットコインの場合は、保有しているだけでは何のメリットもありません。

あくまで仮想通貨として実用的に利用するのが望ましいですが、もしどうしても投資したいのであれば、仕手株と同じように割り切って、余裕資金で購入することをおすすめします。

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