ACLS(二次救命処置)の研修について

看護師として勉強する機会はたくさんあります。講習会や各種セミナーなどです。BLS、ACLS、ITLS、PALS、JPTEC、JNTEC、ITLSなどまだたくさんありますが似たような横文字のセミナーの参加もとても勉強になります。

今回はその中でACLSについてお話をさせていただきます。

救命の現場で行うこと

院内でまたは色々な施設で患者さんと一番接することが多いのが我々、看護師です。そして急変の場面に遭遇することが多いのも看護師です。

例えば検温で患者さんの部屋に入ったところとても顔色が悪く反応がなかった、夜中の巡視時に廊下で患者さんが倒れていた、ナースコールがあって部屋に入ったら患者さんが苦しんでいた。そんな経験がない方でもこれから看護師の仕事をしていれば必ずと言っていいほど遭遇すると思います。そんなことが起こったらその場から立ち去る方はいないと思います。急いで救命の処置をしなければなりません。どんなことをするかお分かりでしょうか?

先ずは一次救命処置(BLS)から

意識の確認から呼吸や循環の確認を行い一連の確認をできるだけ短時間に行い気道の確保、心臓マッサージなどの高度な道具を使わない、また薬品なども使用しない救命処置から行います。

参考:必須です!救命処置【目の前に人が倒れていたらどうすればいいのか】

その次は二次救命処置(ACLS)です。二次救命処置とはお薬や高度な気道確保を道具を使い行います。

全国で行われているACLS講習会に参加するためには

AHA(アメリカ心臓協会)という団体が主催して行うのが今回お伝えするACLS(二次救命処置)の研修の内容です。同じ内容で行われている場合がありますがAHAでない場合があります。この研修を受講するには申し込みが必要です。現在はインターネットで簡単に検索でき日程や場所を確認します。受講資格としてはAHAという団体が行っている一次救命処置のプラバイダー資格が必要です。一度資格を取得すると二年間有効です。

その有効期間内にACLSの申し込みをします。費用も二万円くらい必要だったのを覚えています。教材となる教科書は書店で販売していますがとても高価だったのを覚えています。その教科書の中に小冊子が入っていて問題がいくつかあり解答付きで事前学習ようです。

ACLSのコースの内容について

受講生が幾つかのグループに分けられます。受講生は医師や看護師が多いですね。消防の救急救命士の方も少人数ですがいらっしゃいます。インストラクターも医師や看護師が多いですね。将来ACLSのインストラクターになるべく方(タスク)の参加もあります。

ACLSの目的はもちろん救命を主眼に置いていますが、心停止する前に心停止にさせないということも目的になっています。心電図をある程度わからない方は学習をしてきた方が効果的です。

まずは座学、を受けてBLSの復習、ビデオ学習、などを行います。BLSの受講は一日で終了しますがACLSは約二日間です。

グループごとの学習になったときに色々な異常心電図の患者さん(といっても人形です)に対してシュミレーションを行います。もちろん一人ではなく一人がリーダー役となり周りの方々に役割分担し、点滴をさせたりお薬を注射したり本番さながらに行います。いくつかのパターンを勉強したら最後は学科試験と実技試験の両方を合格するとはじめてAHA ACLSプロバイダー資格を有するのです。学習の内容としては個人的にはかなり難しかったのを覚えています。

心電図は未だにわからないことが多く難しい分野です。このコースを受講して心電図やそれにまつわる薬剤などの使い方もかなり効果的に学習することができました。ぜひみなさんもチャレンジして欲しいです。