もうあと少しで年が明けてしまいます。
忙しい中皆さんはどのようにお過ごしですか?
仕事で休みがない(ヨッシーと同じです)
海外旅行に行く(羨ましい限りです)
故郷に帰郷する(ヨッシーの実家は車で30分)
家でゴロゴロする(これが一番)
など様々だと思います。
毎年毎年のことですが警察、消防、医療機関を悩ませる人が多く出るのがこの季節に多いのではないのでしょうか?
それは酔っ払いです。以前に私のブログにも書かせていただきました。
ツイッターにも思わず怒りがこみ上げてつぶやいてしまいました。
今日のヨッシーは毒を吐かせていただきます。
日勤で酔っ払いが三人救急搬送されてきました。
三人とも言うことを聞かない診療拒否、触ろうとする患者さんばかりでした。— ER看護師のヨッシー@dmat隊員 (@tomcatf012) 2017年12月17日
お酒を飲むなとは言いません。あなたたちがクダ巻いたり暴れたり騒いでいる間は診療がストップするのです。本当に具合の悪い患者さんがあなたたちの対応に追われて何時間も待たされてしまってることわかってますか?
— ER看護師のヨッシー@dmat隊員 (@tomcatf012) 2017年12月17日
お酒を飲むなとは言いません。あなたたちがクダ巻いたり暴れたり騒いでいる間は診療がストップするのです。本当に具合の悪い患者さんがあなたたちの対応に追われて何時間も待たされてしまってることわかってますか?
— ER看護師のヨッシー@dmat隊員 (@tomcatf012) 2017年12月17日
ちなみに最後の酔っ払いは神聖なERで大暴れして警察を呼びました。屈強な警察官数人に取り囲まれて検挙された時は後の祭りです。
— ER看護師のヨッシー@dmat隊員 (@tomcatf012) 2017年12月17日
今回はそんな酔っ払いによるもんモンスター患者の話です。
お酒は楽しく自己責任で誰にも迷惑かけないで帰宅する
これが大原則です。でもこの大原則を守れないで飲酒する人が最近多くみられます。
酔っ払って転倒し怪我をする、飲み過ぎで意識を失う、自力で家に帰れないなどはもってのほかです。
ここまでは100歩譲って許すとしましょう。
問題はやむなく救急車で病院に運ばれて治療が終わっても自力で帰れない(家族がいるのに家族も病院に来ることを拒否している)救急車で運ばれてきたのに治療を拒否する医師、看護師に悪態をついて暴言や暴力を振るう。挙げ句の果てには警察に保護されてしまう。
恥ずかしいと思いませんか?
時には危険が及ぶことも
アルコールが入ると時には命を危険にさらされてしまうことをご存知でしょうか?アルコールの血中濃度が高くなればそれだけで死に至ります。嘔吐して吐物が気道につまり窒息死した大学生をみたことがあります。
酔っ払いで一番多く見受けられるのは転倒による怪我です。なぜか頭の怪我が多く縫わなければいけないほどの傷や頭蓋内に外傷性の出血を伴って入院あるいは緊急に手術をしなければいけないことだってあります。
アルコールによって気が大きくなって暴れたりして病院の物品を壊したり暴力を振るうことだってあります。またアルコールが体から抜けて帰宅する時に「誰が救急車を呼んでくれと頼んだんだよ!治療してくれとは頼んだ覚えはないぞ!」と治療費を踏み倒して行く人も少なくはありません。
酔っ払いを拒む医療機関は多いと思います
上記のようなリスクが高いので自力で病院に来てしまった方は仕方ありませんが救急隊が収容要請しても特に夜間は脆弱な体制になるので収容を拒む医療機関は実際にあります。
以前、私が勤務していた病院は酔っ払いの暴力により看護師が大けがをしてしまいました。それから飲酒の患者は収容しないことになってしまいました。本当はそれではいけないことだと私たちもわかっています。
献身的に受け入れしても危険が及ぶ場合にはこれでもいいのかな?と未だにジレンマがあります。
今年最悪な酔っ払いがきた!
思い出すだけでもはらわたが煮え返る思いでこの記事を書いています。
その日は日曜日の日勤で朝から飲酒による事案が数件続いていました。
夕方の三時近くに転倒して頭を怪我した患者さんの要請がありました。
来てみたら頭を怪我していますが大したことはなくアルコール臭が漂っていました。
救急隊もアルコールが入っているということをホットラインでは伝えてこなかったことと、治療や検査を全て拒まれたので、医師が「アルコールが入っているなんて聞いていないし、なぜ言わなかったのか?治療の意思がないなら救急隊に連れて帰ってもらう」と言い、その日も一般外来がすごく混んでいて診察ブースへと消えて行きました。
その患者さんがだんだん不穏になって来たので一瞬危険を感じその場を離れ担当していた患者さんの血圧が下がったと他のスタッフから言われその患者さんの元へ飛んで行きました。その間連れて来た救急隊に側につくように頼みました。
結局治療拒否、大暴れしていうことを聞かない医療者に手をあげましたが怪我はなく110番して警察官に来てもらいました。
大の大人が恥ずかしいと思いませんか?今回のヨッシーは辛口でしたがお許しください。
NBC災害とは
久々にDMAT関連の記事です。
冒頭にもありましたがNBC手なんだろう?と思った方もいらっしゃると思います。
N:核(nuclear)これは核、放射能、原発事故
B:生物(biological)これは天然痘、炭疽菌、o-157大量発生
C:化学物質(chemical)これはサリン事件、一酸化炭素、硫化水素
などの頭文字をとったものです。DMATの取り扱う災害にはたくさんの種類があります。地震や津波などの自然災害、列車などの脱線事故や航空機の墜落などの交通災害など。
その中で特殊なのがこのNBC災害なのです。
今回はこのNBC災害の研修に行って来ました。
都心で一日かけて受けて来ました。会場には多くのDMAT関係者がたくさんいました。講師の方もたくさんいらっしゃいました。
今までこのNBC災害のことは頭ではわかっていましたが漠然としていました。
しかしそのような災害で命を亡くしてしまう方もたくさんいらっしゃいます。
記憶に新しいのが東日本大震災による福島原発によるN災害です。
アメリカでは3.11の後に政府の要所に炭疽菌が封筒に送られて来て残念ながら亡くなった方もいます。
B災害です。
これも平成生まれの方はご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが長野県の松本サリン事件や地下鉄日比谷線での地下鉄サリン事件。未だに後遺症で苦しんでいる方やなくなってしまった方も大勢いらっしゃいます。
C災害です。
これらの災害は非常に特殊性をはらんでいます。
現場で医療支援をする私たちDMATもきちんとした知識や技術や装備をしなければ危険にさらされてしまいます。
装備の一つとして防護服です。
救助側の人間を守るために刺々しい格好ですが自分が汚染されてしまって被害者になってしまえば要救助者が一人増えてしまいます。
しっかりと装備し救助、医療支援を行います。
まるで宇宙服のような格好で重たくて呼吸ができなくなるほどの息苦しさを感じます。背部から酸素の供給もできるようになっています。
除染とゾーニングの重要性
除染の大切さもすごく重要だと学んで来ました。
何らかに危険なものに侵されてしまってそのまま医療機関に搬送すれば二次汚染は免れませんので現場でしっかり除染します。
除染の設備は主に消防や自衛隊が装備します。
汚染された衣服をとったり温水でシャワー浴して全身を流します。特に特殊な消毒液がシャワーの中に入っているわけではなく普通の温水なのです。
ゾーニングは簡単に行ってしまえば入ってはいけないところとは行ってもいいというところを分けていることです(防護装備にもよってきます)。何の装備もつけずに汚染されたところに入るのは危険ですよね。
来年の二月にこのようなことを想定した訓練があります。
もっともっとたくさんのことを勉強してどのような災害にも立ち向かえるようなDMATになりたいと今回の研修を通じて強く思いました。
※DMATブログはこちらもご参考に
⇒DMAT看護師のヨッシーのブログ