看護師の電話相談のお仕事【大人の健康相談業務#7000について】

看護師の仕事は病院や老健、医院やクリニックだけではありません。いろいろな働き方やいろいろな場所で働くことができます。

その一つで電話相談業務という仕事がありますがこれも一口に電話相談業務といっても沢山あります。

看護師の電話相談業務とは

病院などで働いていると事務員から「今、かかりつけの患者さんから内服薬のことで問い合わせがあるのですが電話を回してもよろしいでしょうか?」と忘れた頃にそんな電話相談が入ることがあります。でもこれはごく稀なことです。なぜなら多くの場合病院では電話相談業務は行っていないからです。

以前に小児の救急電話相談(#8000)のお話をさせていただいたことがありますが、これは新生児から中学三年生までの子供を対象にした急な病気や怪我などの電話相談業務です。その他として生命保険などに加入すると電話での健康相談のサービスが付随したりサプリメントや健康食品を販売している会社などでは利用者や購入者あるいはこれから購入を考えている方からの相談を受けたりします。

参考:#8000小児救急電話相談の看護師 仰天相談編

いずれにしろ医学的知識が必要なので看護師がそこでも活躍しています。

まだまだありますがここから本題に入ります。

#7000大人の電話健康相談の内容とは

現在大人の電話健康相談はまだまだ少ないですね。私の知っている限りでは宮城県大崎市、香川県、東京、奈良県そして今回先月の10月から始まった埼玉県です。(まだこのほかにもあったらゴメンなさい。)

対象は15歳以上の高校一年生からが対象です。埼玉県に住んでいるか現在位置が埼玉県であれば利用が可能です。(旅行で埼玉県に来ている、里帰りしていても埼玉県内にいれば利用はできます)小児の救急電話相談は広く知られていても大人の救急電話相談はあまり知られていません。経営母体は各自治体になります。

自治体から委託を受けた会社が小児の救急電話相談や大人の救急電話相談を行っています。対応はもちろん看護師がメインになりますが看護師資格を有する保健師、助産師も活躍していますが医師もアドバイザーとして相談業務に参加します。

利点として

  • 医療関係者と直に相談ができるので的確なアドバイスを受けることができる。
  • コンビニ受診を防止できる。
  • 受診できるところを教えてもらえる。(情報量は少ないですが)

などです。

逆に欠点としては

  • 予算の関係から電話相談をできる時間帯が短いことがある
  • 電話相談なので検査や診断はできない。

などです。

内容は小児の救急電話相談と変わりません。電話代の負担のみ無料で利用できます。

例として夕方から急に熱が出てしまったが病院に行った方が良いか?明日の受診でも大丈夫だろうか?お腹が痛くて受診したい、どこの病院に行けば良いか?抗生剤を内服したら下痢をした主治医からそのことは聞いていたが内服しなければいけないのか?

痙攣をおこして意識の状態が悪いどうすればよいか?などなどにている相談はたくさんありますが同じ相談はありません。

小児の救急電話相談では大人の電話相談が入電すると断られます。大人の救急電話相談に小児の電話相談が入電すると断られます。なぜなら限られた電話回線数などで対象でない電話相談が入ると本当に利用したい方からの電話相談が受けれなくなるからです。ご理解くださいね。

電話相談業務に必要なスキル

臨床では注射をしたり看護行為などのスキルが必要ですが電話相談業務では看護知識、医学的知識だけではなく+αのスキルが必要です。どのようなスキルが必要かというと相手は患者さんではありませんお客様という概念で接することができる接客技術、会話がメインなので会話技術、相談業務にパソコンを使用するのでパソコンのスキル、相談が終了したら報告書をパソコンで作成しなければならないので文章作成のスキルなど沢山あります。

臨床が看護師の全てではありません。電話相談業務のお仕事もいかがですか?