看護師が患者になった時はどうすればいいか?

誰でも怪我や病気はするものです。もしあなたが看護師でも例外ではありません。自宅や市販薬で対応できるなら入院したりはしたくありませんよね。手術や検査、治療となると入院しなければいけませんよね。

今回は私が入院したときのお話をさせていただきたいと思います。

バイク事故で入院をしたとき

私はオートバイが好きでレーサーにまでなろうと思い、サーキットを疾走していた時期がありました。幸いにしてサーキットでは転倒などの大怪我はしませんでした。しかし、一般道をスピードもそんなにでていないのに転倒して大怪我をして入院したことがあります。

夜に七時頃に中型のオートバイを時速約五十キロくらいで走行していました。目の前に猫が横切り急ブレーキをかけ転倒しました。

転倒した後も、歩くことはできました。他に損傷部位はなかったので起き上がり、転倒したオートバイを起こしたところ巡回中たまたま通りかかったパトカーがきました。

おまわりさんに「救急車呼ぼうか?」と言われましたが、勤務先の病院がすぐそこにあったのでその旨を伝え自分でオートバイを押しながら勤務際の病院に受診しました。時間外だったので救急外来での受診です。気がつかなかったのですが両膝から血が流れており右半身をかなりこすり擦り傷がたくさんありました。

看護師の入院

そのとき患者さんは私しかいなかったのですが、夜勤の看護師、担当してくれた医師が慌てて諫早に指示を出したり処置をしてくれました。服を脱がされ外傷が全身にどれだけ及んでいるかをチェックをしてくれました。

「どうしてすぐ救急車を呼ばなかったの?あなた看護師でしょ?」

と怒られたのですが、なぜそうなったかは理解できませんでした。服を脱がされたときに擦過傷したところから出血が多く皮膚の一部は欠損し皮膚移植が必要な状態でした。痛みが感じなかったと話したらすぐに頭のCT撮影をされました。頭に損傷を受けた場合痛みを感じないときがあるからです。

幸いにして頭の中は大丈夫でした。傷はかなり汚く水道水で洗浄をされましたがかなりしみていたかったですよ。縫合も両膝、だけでなく手、股の付け根など数カ所にまで及んでしまいました。処置が入院となるまで三時間くらいかかってしまい痛さと発熱(多分炎症熱)でグッタリしていたのを覚えています。

病棟に行ってから抗生剤の点滴が始まり破傷風の予防注射まで受けました。その晩は痛くて眠れずナースコールを押すのをためらっていました。なぜなら看護師はもっと重症患者さんの対応に追われていたので我慢していました。

そんな葛藤が三分くらい経過したときに「痛みはどうですか?そろそろ痛くなってくる頃なので痛み止めを使いましょうか?」と言われた瞬間うれしくて正直な話泣きそうになりました。

痛み止めはお尻の穴から入れる坐薬でしたが羞恥心にものすごく考慮してくれて、恥ずかしいという気持ちはありませんでした。どんなに忙しくても患者さんの次に何が起こるのかを予測して看護するという行為には頭が下がりました。

また体に一部を治療とはいえさらけ出すことはだれでも恥ずかしいことです。そんなことにも配慮した声かけや処置をさらりとやってのける看護にも感動してしまいました。私も看護師ですが同じことが出来てきただろうか?自問自答しましたが答えは否です。命に別状ない入院でしたが私にとってちょっとした転機になりました。

毎日、毎日忙しい日々を仕事では送っています。でもそれはただ流されていただけでは?看護師として足りなかったものばかりだったことに気がつかされました。痛くて大変な入院でしたが自分が看護師とはこうあるべきだこんな看護師になりたいと固く誓った出来事でした。