感染を防ぎたいジカ熱の症状と対策【小頭症の危険、妊婦さんは要注意】

嫌な感染症がまた世界を騒がしています。

テレビや雑誌などで騒がれているジカ熱です。

つい最近のように思い出されるのがデング熱(参考:デング熱の症状と原因、潜伏期間について)です。どちらも蚊を媒介した感染症です。もう世界中のかを絶滅させたいですね。そんな気持ちになってしまいます。

しかも今年開催されるオリンピック地であるブラジルで流行しているんですね。今回はそんなジカ熱についてお話をさせていただきます。

ジカ熱(ジカ熱感染症)とは何か?

この感染症が世界で初めて発見されたのが1947年です。デング熱の発見は1779年と言われています。どちらも蚊によって人間に感染させてしまいます。媒介者はネッタイシマカです。日本では琉球諸島や小笠原諸島で生息が確認されています。

熱帯地域や亜熱帯地域に生息しています。しかし全てのネッタイシマカがウイルスを持っているとは限りません。

ジカ熱の症状

非常に風邪の症状とよく似ています。なので普通の風邪と間違えられやすいです。

主な症状としては発熱(軽度です)、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛、皮疹、発疹、結膜炎、眼球結末充血などの症状がみられます。おおよそですが10日間の潜伏期間があります。

症状はこれもおおよそですが4〜7日間くらいで治癒してしまいます。

ジカ熱の症状は軽い・・・でも…

ジカウイルスを持っている蚊が妊婦さんを刺してしまいジカ熱を感染させると大きな問題が起きてしまいます。どんな問題かというと生まれてくる赤ちゃんが小頭症という病気で生まれてきてしまうのです。

ブラジルでは小頭症の赤ちゃんが急増した時にジカ熱が確認され流行した時期と重なっていました。妊婦さんが妊娠初期にジカ熱の症状を呈していたことがわかりました。

小頭症とは脳が極端に小さく奇形症候群の一つです。小頭症の赤ちゃんの症状として

  • 赤ちゃんの頭が非常に小さい
  • 精神遅滞
  • 発達の遅れ
  • 食欲不振
  • 甲高い泣き声

などの症状です。

ジカ熱の感染経路

先ほどネッタイシマカが媒介して人に感染させてしまうとお伝えいたしましたが少し変わった感染経路が判明しました。

それは性交渉による感染です。

これはアメリカでの症例ですがジカ熱の流行国を訪れてジカ熱に感染し交際相手と性交渉を持ちその相手がジカ熱に感染したというものです。蚊が媒介するものなで人から人への接触感染は考えられていなかったので世界中に大激震が走りました。ジカ熱のウイルスは血液中に約一週間ほどとどままってしまうことがわかっています。

しかし精液の中にジカ熱のウイルスがどのくらいの期間においてとどまるのか現在調べている最中です。コンドームによる予防ということなのですが、まだまだ解明されていない部分があるのでどれだけコンドームで感染が予防できる中は現段階においては不明です。

しかし蚊による媒介がほとんどです。

 ジカ熱にかからないようにするためには 予防方法

ジカ熱は蚊に刺されることによって感染することがほとんどです。

どんな蚊においても刺されないように知ることが大切になってきます。蚊が発生する時期は虫除けスプレーをつける、蚊が出そうなところにはいかない、やむおえない場合は蚊に刺されないように肌の露出をなくす、そしてジカ熱が流行しているところにはいかないこと、ジカ熱が流行しているところに行った人とはしばらく性交渉を避けるなどです。

ジカ熱の治療方法

ジカ熱の特効薬はなく対症療法(症状に合わせた治療)がメインになります。症状が軽かったり症状が出ない場合もあります。死亡例(死亡率1%未満)も本当にわずかですが報告されていますが生命の危険はほぼないと言われています。

デング熱もこのジカ熱に効くワクチンはありませんが一度感染すると生涯これらの病気にはかからないと言われています。しかしおかしいなと感じたり辛かったらすぐに医療機関を受診しましょう。

日本でもジカ熱と診断した医師は保健所へ届けなければならないという感染症法の4類感染症に指定されました。この記事を書いているのはまだ寒い2月ですが2016年の夏にはこのジカ熱が日本でも流行するのではないかという懸念があります。十分に注意しましょう。