目の前に人が倒れていたらあなたは看護師としてどうしますか?また入院している患者さんがベッドの上で心肺停止になっていたらどうしますか?
BLS(一時救命措置)
あなたはBLS(一次救命処置)をご存知ですか?器具や薬品などを使わずに心肺停止になった人に救命処置を施す処置です。人間の脳はたったの三分間で脳死に至ってしまいます。動かなくなった心臓をどのように早く蘇生するかにかかっています。
さきほど器具や薬品を使用しないでありましたが、近年ではAEDの使用が市民にも認められています。私が看護学校の学生の時はこのような勉強の内容はありませんでした。資格をとり臨床にでてから勉強して覚えました。
救命措置の手順
さて、救命措置の方法についてですが、倒れていた、あるいは院内で心肺停止していたのを発見したらまず意識を確認しすぐに人を集めましょう。そして院外だったら救急車の手配をまたAEDの手配を近くの人に頼みます。院内だったらナースコールで人を集めて救急カーとドクターコールを頼みます。救急車が来るまで全国平均で約五分と言われています。
不急不要な救急要請も増えていて場合によっては直近の消防署からは来られずに地域外の救急車が来ることがあるのでその場合は時間がかかってしまいます。院内においても一緒です。応援が来るまでは時間がかかります。手をこまねいていたら救命率も下がる一方です。
意識がなかったら脈を診てなかったら心臓マッサージを始めます。一分間に約百回くらいです。ガイドラインが変わり呼吸の確認が省かれました。院外だったらひたすらAEDや救急隊が来るまでは心臓マッサージを続けます。人工呼吸の処置も今のガイドラインでは省かれました。
なぜかというと救命率の向上に差異がないからです。院内では応援が来るまでは心臓マッサージを即座に開始します。
ACLS二次救命処置
次にACLS(二次救命処置)が開始されますね。心電図モニターの装着、点滴注射、採血、酸素投与、心臓マッサージと並行して高流量での酸素を投与しながらアンビュウバックでの人工呼吸、致死性の不整脈があるなら電気ショックでの除細動、医師による気管内挿管で高度な気道確保後に人工呼吸器を接続し換気、心臓がまだ動いていなかったら強心剤の投与と次から次へと救命の処置を冷静に迅速に確実に行う目と頭と手が看護師には必要です。
院外では心臓マッサージを続けながらAEDを装着し使用できる知識があるならば使用します。資格のない一般市民でも使えるので電気ショックの適応があるか無いかは器械が判定するので救助者はスイッチを押すだけです。看護師もAEDの使い方や適応に関しては熟知しておいた方がいざというとき慌てずに済みます。
救急隊が来たら何時頃の目撃で処置を開始した時間、行った処置の内容を申し送りあとは救急隊に引き継ぎます。
看護師でも救命措置ができるように
以上、二次救命処置も併せて「救命処置の内容を記載させて頂きました。
看護師は保健師助産師看護師法により診療の介助と療養のお世話とあります。救命処置は診療の介助にあたるので、もし救命処置に明るくなかったら勉強をしておくことをお勧めします。
参考:看護師の変わった研修体験【救急車の同乗研修、心肺蘇生やAEDの講習会】
どこの医療機関や施設においてもついて回るものです。また院外においても一次救命処置を行っても違反にはなりません。罪に問われ警察沙汰になるようなことは絶対にありません。
何もせず見ているだけでも問題はありませんが、人として傍観するのは許されるのかな?と個人的には思ってしまいます。勉強する機会は沢山あります。また学習書も沢山あります。院内での救命処置の講習会を新人さん対象にするところもあります。院外でもお金はかかってしまいますが、ものすごく有意義な講習会で勉強ができ知識や技術の向上にもつながります。
もしかしたら皆さんの勇気や技術が尊い命を救うことが出来るかもしれません。