循環器科の看護師の業務、役割について

救急では心疾患の患者さんがとても多く救急搬送されてきます。急性心筋梗塞から不整脈、心不全など多くの心疾患などです。

命に関わる疾患ももちろんあります。緊急的に心臓カテーテル治療が必要な場合はカテ室の看護師が担当し治療後はICUに収容されます。夜間や休日などは私たちER看護師が緊急カテの場合カテ室業務を行います。

循環器の医師も院内に24時間365日滞在しています。病棟も循環器専門の病棟もありそこでも看護師が働いています。

急変もあります

心疾患の急性期は患者さんの状態が急激に悪化することがあります。急変時の対応はバッチリでしょうか?

心臓マッサージや薬品の投与、除細動器の取り扱い、気管内挿管の介助バックバルブマスクによる換気、酸素投与などです。急変は突然やってきます。急変の予兆を見逃さないようにすることも循環器に勤務する看護師の重要な役割です。

心電図の学習も必須です

救急でも心電図をすることは多いです。入院するときにも心電図検査は必ず取ります。なぜかというと患者さんの全身状態を把握するための一つなのです。入院すると心電図モニターを装着して監視します。

心電図が読めないと意味がありません。心電図波形には千差万別で命に関わるものから様子観察で良いものから幅広いです。全部の波形を把握するのは難しそうなら致死性の心電図波形だけは覚えておくことです。

循環器だけではなく看護師にとって重大な役割でもあり患者さんを守ることにもなります。

AHAのACLSなどの講習会がありますので参加はお勧めいたします。救急でも侵襲のかからない検査の一つなので看護師が心電図をとっておいたほうがいいなという場面が多く見られます。心電図をとっても異常がわからなければ医師に報告できません。私たちも常に勉強や学習は繰り返していますよ。

カテーテル室の業務も把握しましょう

循環器科看護師の病棟なら心臓カテーテル業務に関わることがあります。どんな内容かわからないと検査や治療後の看護に生かせません。自分にはカテーテル室の業務は関係ないと思わずにその内容も把握しておきましょう。

循環器看護師の役割とは

役割はたくさんあります。その中でも重要なのはやはり早期発見です。

患者さんの顔色がいつもとなんとなく悪いな、汗の量が熱もないのに多いな、心拍数が多い少ない、心電図の波形が変化したなどです。

異常がわからなければ場合によっては手遅れになってしまいます。

また循環器病棟に入院したり通院する患者さんの多くは生活習慣病が原因の患者さんが多く見られます。喫煙や飲酒、食生活など問題がある患者さんたちです。また基礎疾患を持っている方も多いです。そのような患者さんたちに生活習慣の見直しや改善を指導するのも循環器看護師の役割ですよ。

不健康な生活習慣を続けていたり繰り返したりするといつかは命に関わる危険性をはらんでいます。そのようなことがないようにライフスタイルに合わせて無理のない実現性が高い生活習慣の改善を指導する必要があります。

これも患者さんを守るための一つです。このように超急性期から急性期それと慢性期まで様々なシーンで患者さんと長く関わることもあるのが循環器科の看護師です。心筋梗塞から命が救われた危機を脱したからもう大丈夫ということではないのです。

循環器科の看護師はこのように自分自身の観察力で異常を発見して急変を未然に防いだり自分の看護力が患者さんの生活習慣が改善できて健康的な生活を営むことができたり治療中の疾患の状態が良くなった、内服薬が減るほど状態の改善が見られたなど循環器看護師の役割が果たされた時これほど充実して楽しいことはないと感じます。