大人の風疹は危険!?原因、症状と予防法について

一昨年、風疹が子供だけではなく大人たちの間に流行したのを覚えていらっしゃるでしょうか?

今なぜこの記事を書かせていただくかというと大人が風疹にかかってしまうと重篤なことになってしまう恐れがあるからです。子供だけの病気ではなく大人もかかってしまう病気ということを再認識していただき予防策を講じていきましょう。

なぜ風疹にかかるのか 原因について

風疹は風疹ウィルスにかかってしいまった方の咳やくしゃみや飛沫で放出されたウィルスを吸い込むことによっておこるウィルス感染の病気です。無症状ということもあります。

風疹の症状

主な症状は発熱とその翌日あたりから小さくて赤い発疹が顔から全身に広がります。また耳の後ろのリンパ節や後頭部のリンパ節も腫れてしまい痛みが伴ってしまいます。その他の症状として関節痛や充血なども見られます。

大人の場合は重症例もある

私もつい最近まで認識が薄かったのですが「風疹は子供がかかる病気だろう」と考えていました。

ところが大人たちの間に風疹が流行している現実に驚き認識は変わってきました。だいたい一週間くらいで解熱をしたりするのでまあ風邪をひいたくらいかなと感じる場合があります。

ところが風疹ウィルスによって「脳炎」になってしまった方もいます。平成24年から平成25年9月まで風疹ウィルスによる脳炎にかかってしまった方は18人まで上がっています。重症とまでいかなくても発熱が40度まで上がったり血小板が減少するなど入院治療が必要な場合も出てきてます。

妊娠している女性は特に注意が必要 妊婦さんの風疹

妊娠初期の妊婦さんが風疹に感染してしまうと胎児に「先天性風疹症候群」と呼ばれる病気にかかってしまうのです。

胎児の目、耳、心臓に障害が出る病気です。妊娠初期は風疹にかからないように厳重な注意が必要です。

平成24年から平成25年にかけて風疹が大流行してしまいました。その時に残念ながら45人の赤ちゃんが先天性風疹症候群という診断を受けてしまっています。この中には風疹に感染したと気がつかなかった方もいらっしゃいます(3割の方が気がつかなかったそうです)。そして生まれてきてもすぐには障害に気がつきません。

障害に気がつくのが遅くなると発達の遅れにもつながっていくので早期発見、早期療育や支援が重要になってきます。多くの妊婦さんはなんと周りに風疹にかかった方が周りにいなかったとのことです。ではどうすれば風疹にかからないようにすれば良いのでしょうか?

風疹に一度かかったから大丈夫は誤解です

子供の頃に風疹にかかった記憶をお持ちの中には「予防接種も受けたし大丈夫」と思ったり「子供の頃に風疹にかかったからもう一回かかることはないだろう」と思う方も多いです。

しかしそれは間違った認識なのです。風疹は生涯抗体を持つというものではないのです。風疹にかかったと思っていても実は違う病気だったというケースも多くあります。

予防接種も一回だけでは抗体ができない場合があるので確実に抗体を作るためには二回の予防接種が必要です。妊娠可能な女性やこれから妊娠を望む女性は多いと思います。

赤ちゃんを守るためのも自分自身を守るためにも風疹の予防接種は二回受けましょう。

なぜ20代から40代の男性に多く風疹が見られたか

平成25年度の風疹患者は14000人でした。今回の特徴として20代から40代の男性が多かったのです。その理由はこの方たちが中学生の時に予防接種の対象が女子だけだったのです。その後から男子も女子も風疹の予防接種を受けるようになりました。こういった過去の事情から大流行を招いてしまいました。

予防接種を是非二回受けて風疹にかからないようにしましょう。