介護サービス訪問入浴の業務について【夜勤のない訪問看護センターで働く】

皆さんはお風呂に毎日入っていますよね。しかし寝たきりの方や動けない方は自宅にお風呂があっても入浴することが困難です。

ではそんな方たちはどのようにしてお風呂に入るのでしょうか?

入浴はあきらめて清拭だけで済ます

これも一つの方法かもしれません。しかし清拭は一時的なものなら良いかもしれませんが、体の芯の汚れを落としたりできないどころか皮膚に異常があっても発見が遅れることもあります。血流などの循環も促すことも少ないのでまたリラックス効果も得られないので清拭だけというのには限界があると思います。

みんなで抱えてお風呂に入れる

マンパワーがあれば可能だと思いますが危険が伴います。介護を受ける方が転倒や転落による打撲や骨折などの大けがをする可能性が高いです。介助者にも同じことが言えます。無理な姿勢で腰や足を痛め滑って転倒するリスクがあります。

デイサービスなどの通所介護の利用時に入浴をしてくる

これは大いにありだと思います。効率よく安全な環境下での入浴ですね。しかし最低でも車いすでの移動が出来ないと通所介護なので受け入れが出来ません。

参考:通所介護のデイサービスで働く看護師の業務について【デイサービスの求人】

寝たきりの方の入浴看護 訪問入浴について

では動けない方や寝たきりの方のお風呂はどうすればよいのでしょうか?

介護サービスの一環で訪問入浴というものがあります。訪問入浴とは簡易的な風呂桶を居宅まで持っていき組み立ててお湯を張り入浴するというものです。通常は運転手、ヘルパー、看護師の三人一組です。まずはそれぞれの役割分担からお話をしたいと思います。

運転手は文字通り車の運転です。訪問入浴に必要な資器材を積み込んだ車の運転と簡易風呂桶の管理や組み立てあと片付けを担当します。

ヘルパーですが利用者の洗体を担当します。入浴後の体拭きや洗髪等で濡れた髪の毛を乾かし着替えを担当します。

看護師は利用者の状態のチェックをします。バイタルサインの測定、家族からの状態の聴取、本人が話すことが出来れば本人からも身体の調子の聴取を行います。それらを総合的に判断し入浴できる体調かどうか判断します。入浴できると判断したならば他のメンバーに伝えて入浴の準備をします。もし入浴が出来ないと判断したらなぜ入浴が出来ないのかを家族や本人に説明しなければなりません。メンバーにも当然説明しなければなりません。

それだけではありません。介護保険の関係から事業所の責任者への報告と担当のケアマネージャー(介護支援専門員)にも報告しなければなりません。勤務の終了後にも書類を書かなければなりません。そして利用者の負担にならないような方法を行います。着替えだけ、清拭をする、陰洗だけなどです。入浴が可能な場合はこんな感じで進んでいきます。

簡易風呂を使用する場合も

一般のお風呂に入浴が困難な場合は簡易風呂桶をを組み立てることもあります。利用者宅の自室あるいはその近くに防水のためのビニールシートを貼って、その上に簡易風呂桶を組み立てます。組み立てが終了したらお湯を張ります。お湯はどこから入れるのかといいますと、一階の居宅なら車に暖めたお湯が積んであるのでそれを風呂桶の中に入れます。マンションや高い所の居室ではポンプ機能がないので利用者宅の給湯設備を使います。

気をつけなければいけないのがやけどです。実際に入浴を行う前に湯の温度を確認しなければなりません。適温なら脱衣を羞恥心に十分に配慮し入浴します。事業所によっては入浴剤をサービスしてくれるところもあるので大体利用する方も多いです。

体があたたまったら湯船につかりながら石鹸やシャンプーを使い洗体します。看護師は顔色に変化がないか状態の変化はないかを常に見守りながら洗体の補助に入ります。終了したらドライヤーで髪の毛を乾かし衣類の着用軟膏などの処置があるなら軟膏塗布、爪切りがあれば適宜行います。

終了したら後片付けをして汚染したところがないかチェックをして家族や利用者に挨拶し次の所に向かいます。

高齢化社会を支える訪問入浴の仕事は大変かもしれませんが、やりがいや社会貢献の高い仕事と自負できると思います。

訪問介護センターで働くには

看護師の方でも介護に興味がある方は介護施設や訪問介護センターで働くという進路もあります。訪問介護センターであれば、夜勤はなく、残業も少ないので、日勤を希望する方にはおすすめです。

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