もうすっかり秋らしくなってきました。
今年の夏もあっという間に終わってしまいどこにも行けずじまいでした。
しかしなんでこんな奴が日本にやってくるの?来なくていいよというものが日本国内にきてしまい騒がれたのを覚えているでしょうか?
それはヒアリです。
ヒアリとはどんな生物?!
これは特定外来生物の一つです。日本では生息は確認されていませんでしたが平成29年5月26日に尼崎市に強い毒を持つ南米原産のヒアリが国内で初めて発見されました。
そのあとも神戸市のポートアイランドコンテナヤードで発見されたりしました。続いて名古屋港や春日井市内でもヒアリの生息が発見されています。
ではヒアリはどのような生物なのでしょうか?ヒアリ
体長は2.5〜6mm程度体全体の色は赤茶色でお腹部分に特徴があり黒っぽい赤色をしています。
生息地域は主に南米が原産地ですがアメリカ、中国や台湾など環太平洋地域に広がっています。亜熱帯や暖温帯を好んで生息し雑食で樹液や花蜜、虫などなんでも食べます。繁殖力も強いと言われています。
しかも国際自然保護連合では世界の侵略的外来種ワースト100に定められていて外来生物法で特定外来生物に指定されています。
いかに危険なものかお分かりになると思います。
ヒアリはなぜこんなに騒がれているのか?
それは本来なら日本に生息していない生物なのと強い毒を持っているからなのです。
ヒアリのお尻には毒針がありしかも毒性はとても強く場合によっては致命的になるからです。
しかも痛みも強烈でどのくらいの痛さかというとスズメバチに刺されたのと同じくらいの痛みと言われています。
スズメバチに刺されたことはありませんがとても痛いですよね。
絶対に刺されたくはありません。また火傷のような激しい痛みを伴うことから火蟻という命名があります。繰り返しですが毒性がすごく強いのです。
もしヒアリを発見したら
ヒアリを発見した場合は絶対に素手で触らないでください。
刺される可能性は1000%です。
もし持ち合わせがあったら写真を撮っておいてください。そして場所や日時も記録しておいてください。
その際ヒアリを刺激しないでくださいね。非常に攻撃性が強くすぐに刺そうとします。
近くの市役所など自治体に連絡してください。
駆除の方法ですが刺されないように十分に注意しながら市販の殺虫剤で駆除可能と言われています。くれぐれも刺されないようにしましょう。屋外だけにいるとは限りません。屋内に侵入してくる場合もあるので家の近くで発見した場合屋内に侵入してくる場合もあるので注意が必要です。
○もし刺されてしまったらどうすれば?その時の症状や対処方法は?
ヒアリに刺されないのがもちろん一番です。
しかし知らないうちに刺されてしまった、うっかり触って刺されてしまった場合どうすれば良いでしょうか?
私が勤務するERでは幸いにしてヒアリに刺されて駆け込んできた方や搬送されてきた方はまだ見たことはありません。
まず症状ですが強烈な痛みが刺されたところに走ります。
その後痛みや痒みまでも出現してきて刺されたところが膿んでしまい膿が出ることがあります。これらは軽度の症状になります。
中程度から重度の症状になると上記の症状に加えて蕁麻疹ができたり全身の痒み、呼吸困難、意識の状態が悪くなる血圧の低下などが見られ生命を脅かされてしまいます。
自治体のヒアリに対するホームページを見るとヒアリに刺されてしまった場合の対処方法として20分から30分は安静にして体調の変化に注意して様子見て容態が急変したら病院受診というのを見ましたが間違ってはいません。
しかし容態変化が起きてしまった場合症状は急激に進んでしまいます。そこから救急車を呼んで病院に行ったとしても場合によっては手遅れになる可能性が出てきてしまいます。
もし刺されてしまった場合すぐに受診することを私はお勧めします。
今年の夏に植木職人の方が何人かスズメバチに刺された方が受診しました。局所の治療はすぐに行いますが一番怖いのは強い毒によるアナフラキシィーショックです。治療が終わってもそれが現れないかどうか一時間は観察室で心拍モニターを装着して様子を見ます。
ヒアリに刺された場合もそのくらいの注意が必要だと思うからです。
身体の安静を保ちつつ病院受診が可能な場合はすぐに受診しましょう。それが刺されてしまった場合命を守る手立てです。
特に小さい子供や高齢者、何かしらアレルギーがある方は注意が必要です。
しかし刺されないのが一番なのと日本から完全に駆除してほしいものですね。