ここ最近は災害のニュースを聞かない日がありませんね。将来、南海トラフ地震がやってくるという話もテレビや新聞、ラジオなどで目にしたり、耳にしますね。
わたしも災害なんて絶対起きてほしくありません。
でももし、起きてしまったら看護師としてあなたはどうしますか?逃げる、家にいる、勤務先の病院に参集するなどでしょうか?消防や警察などの機関だけに任せていいのでしょうか?
災害がひとたび発生すれば、けが人や重傷な人が溢れます。そんな時、応急処置など医療の手が入らないと助かる命も助からなくなります。
DMAT(災害派遣医療チーム)とは
阪神淡路大震災では、初動の遅れからたくさんの方々が医療処置の施しを受けれずに亡くなってしまいました。そのときの教訓をもとにして結成されたのがDMAT(災害派遣医療チーム)です。
通常五人一組のチームですが、チームの構成は医師二人看護師二人事務員一人というチーム編成です。チームによっては若干編成が違うことがあります。
災害が起きると各都道府県からDMATの要請があります。要請があると厚生労働省保険局からその県のDMATの各隊員に一斉に参集するようにメールが配信されます。そこではじめてDMATの活動が始まるのです。
DMATになるためには 求人情報
どうしたらDMATの隊員になれるのかについてもお話ししておきます。
災害拠点病院が二次救急医療機関でもちまわります。この災害拠点病院の指定を受けるにはDMATを配置しなければならないという決まりができました。(参考:全国の災害拠点病院)
DMATになるためにはまずはDMAT災害拠点病院に勤務しなければならず、勤務することができてもすぐにDMATになれる訳ではありません。
(私も私が転職を成功させた方法【DMATになるまでの経緯について】の記事で書いていますが、大手病院へ転職し、そこで実績と経験を積みかさねてDMATに選抜されました。)
DMATへの応募者多ければ、選抜されたり試験などで選ばれなければなりません。DMATになるためには資質と強い責任感、任務を完遂するという強靭な精神、丈夫な体が必要です。
私はDMATの隊員ですが、隊員証に「DMATを継続する気持ちがなくなったらこの資格証を返納すること」とあります。これだけでもDMATがいかに過酷かというのがおわかりになるかと思います。
DMATを統括している災害医療センターで講習会に参加
DMATになるためには病院から選抜され、DMATを統括している災害医療センターというところで約四日間の厳しい講習会を受けなければなりません。この講習会を全課程を受講して、しかも修了試験に合格しないといけません。
講習の内容は主に災害に関することです。災害の特殊性、危険性、警察や消防、自衛隊などの協力機関の連携方法、災害医療、トランシーバーなどの取り扱い、衛星電話の取り扱い、トリアージの実習、机上演習、デッスカッション、パソコンでの情報入力など多技にわたります。朝八時頃から夕方の六時頃までみっちり講習を行います。そして総合して修了試験が行われます。不幸にも毎回不合格者はでてしまうので緊張です。私のチームは全員合格しました。
これで晴れてDMATの隊員になれるのです。
DMATの資格の有効期間
DMATの合格は五年間の有効期間があります。有効期間内に技能維持研修を二回受講すればDMATの更新ができます。ですが、それとは別に色々な訓練があり参加しなければなりません。
DMATのユニホームですが、規格があります。デザインや色を決めるのにかなり時間がかかったのを覚えています。ヘルメットやユニホームなど隊員に身をつけるものだけで五人分の値段がなんと百万円を超えるそうです。少し高すぎるのではと思いましたが、一人一人のオーダーメイドなので費用はかかるのでしょう。
現地に持っていく資器材や薬品なども揃えなければなりません。さらに移動手段のための車も用意しなければなりません。私の病院では患者を転搬送に使用する病院救急車があるのでそれで現地に向かいます。DMATの活躍の場は災害現場や災害現場に近い救護所や避難所、被災地の医療機関が主な活躍の場です。広域搬送の場合は救急車やヘリ、航空機に搭乗して全身管理を行うこともあります。
ものすごく大変ですが、これを読んだ方の中に興味を持って頂けたら幸いです。
DMATについての質問をどうぞ
私もDMAT隊員です。責任のある大変な仕事ではありますが、充実した日々を送っております。
DMATについてわからないことがあれば、この記事にコメントかもしくはtwitterのアカウント@tomcatf143までご連絡ください。わかる範囲ですが、お答えいたします。
少しでも多くの人がDMATを目指し、多くの人を助けてあげれるようになってほしいです。
DMATになるためには まとめ
上述しましたが、DMATになるためにはまずは災害拠点病院に勤務する必要があります。
もし、あなたの勤めている病院が災害拠点病院ではない場合は災害拠点病院に転職する必要があります。
災害拠点病院へ転職したいのであれば、マイナビ看護師がおすすめです。
私もDMAT隊員ですが、それも全てここのおかげで希望の職場に転職することができたからです。
マイナビ看護師のおかげ希望する病院、条件でERに勤務することができ、その後DMAT隊員に選抜され、今では副隊長を務め、日々充実した看護師生活を送っています。本当に感謝しています。
(「私がDMATなるまでの経緯について」に詳しく書いていますので参考にしてください。)
上記で紹介した全国の災害拠点病院を参考に希望の病院を転職担当者の方に伝えればスムーズに転職活動を始めることができます。使命感を強く持った立派なDMAT隊員が増えることを祈っています。