看護師が転職を考える時【クリニックへの転職体験談】

今回はクリニックへの転職体験談を紹介します。家庭と両立したい看護師さんにとってはクリニックの職場は人気が高いようです。

正看護師 28歳 未婚 個人クリニック勤務

異業種から看護師へ

私はいわゆる社会人経験者の看護師で、新卒で急性期の総合病院に入職しました。看護師という仕事自体はやりがいがあり勉強も好きで、一生の仕事と考えていましたが、学生時代に感じていた病院(病棟)という独特な職場環境に、果たして仕事という面で自分がなじめるのかどうか、わかりませんでした。しかし「病棟経験が三年はないとこの先仕事場を選べない。」との出身校の先生の言葉を信じ、病棟勤務に違和感を感じつつも就職しました。

転職のきっかけとなった自分の気付き

病棟勤務ゆえの不定期休日や、先輩看護師より先に帰ることが厳禁という謎の暗黙ルール、せっかくの休日はたった一時間のカンファレンスにさえも強制的に出席しなければなりませんでした。

社会人を経験し、異業種から病棟看護師になった私は圧迫的な態度をとる先輩看護師や病棟の師長へだんだんと人間的不信感を抱くようになったのです。そんな中、同じく社会人から看護師になったシングルマザーの同期が転職するとの話を聞きました。

それまで私も何度も転職を考えてはいましたが、なんとか三年は続けようとの思いで考えを封じこんでいました。しかし同期は退職の意思が固く、次第に私も現実的に転職を考えるようになりました。業務に終われ、一日一日をインシデント、アクシデントなくやり過ごすことが常になってしまい、本来の看護師として患者さんを看護するということからかけ離れている現状に気がついたのでした。

看護師は辞めないが職場環境を変える

医療事故に繋がらないように業務を行うという考えになっていると気がついたとき、はっとなりました。これではだめだと。

さっそく具体的に看護師は転職をどのように行っているのか調べました。そのなかで「看護師という仕事は、続けたいならば必ず自分に合う職場環境が見つかる」という情報を目にし、病院や病棟だけではなくさまざまな職場を選べると知りました。

私はまず民間の人材紹介会社に3件ほど登録。その後、ハローワークと県のナースセンターに登録しました。ハローワークやナースセンターの方はさまざまな情報を持っており親身に相談にのって頂けました。民間の人材紹介会社の方はそれ以上に給与や福利厚生のハード面のみならず、看護部長や病棟の雰囲気、個人医院で働くメリットなど事細かなアドバイスや情報を教えてくれました。

個人のクリニックへ転職

転職活動を始めて、期間としては2ヶ月程度で内定を頂き、病院からは引きとめられながらも無事に退職し現在はクリニックへ勤めています。ただし、やはりお給料は年収でいうと50万円は減ったと思います。

また、クリニックは医師国保となり、厚生年金を払えない点もあります。しかし決まった曜日にお休みがあるため、プライベートの充実が図れています。そしてクリニックですからやはり看護技術を習得するには限界があります。キャリアアップを考えていない私にはその点は問題ありませんでした。

転職しようか悩んでいる看護師さんたちへ

私の場合は異業種から看護の世界に飛び込んだため、なかなか看護業界へ馴染むことができないケースだと思います。しかしありがたいことに日本の看護師免許は一生物です。

あきらめずに理想の自分の生き方を思い描いていれば、必ず自分に合う職場は見つかります。私も学校の先生から言われた「三年間は続けなさい」という言葉にしばられ、自分を押し殺して生きていました。そんな苦しい想いをしている看護師の方も多くいると思います。

働き方を変えるだけで開放されることが多くあります。ぜひ一歩踏み出して欲しいと願っています。ちなみに前述した同期のシングルマザーの看護師も、無事に転職し、私と同様、クリニックで今では元気に勤務しています。新卒だから三年。という考えもありますが、今ではその考えも「ひとつの考え」だったんだなという程度に自分のなかで消化できています。

また、一旦看護師業から離れてみるのも手かもしれません。免許は一生物ですので、いつでも帰ってこれる!そう思えば怖いものはないと思います。一度きりの人生、理想に近づける仕事の仕方を模索していくことが重要だと私はこの転職活動を期に学ぶことができました。

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