抗がん剤などの化学療法は受けるべきか?【がん病棟看護師の業務体験談】

化学療法をご存知でしょうか?多く知られているのはがんに対する治療法の一種です。

日本人の死因の第一位は悪性新生物すなわちがんによる死亡が多いです。つい最近のニュースなどのマスコミが騒いでいるがんにかかってしまった芸能人のことを多く取り上げていますね。

その中に川島なお美さんがいらっしやいましたが、胆管がんで亡くなってしまいました。

手術は受けたのですが、化学療法は受けなかったと聞きました。受けなかったのか?受けれなかったのかはよくわかりませんが今回はこの化学療法がその後の生活の質に関係することをお話ししたいと思います。

がん病棟に勤務したときのこと

十年以上前の話ですが、派遣看護師としてがん病棟の夜勤に勤務したことがあります。

そこは子宮がんや乳がんの患者さんの化学療法をメインにしている病棟でした。化学療法はがんの治療の一つですね。

まず手術療法、放射線療法、化学療法です。

抗がん剤などの化学療法の副作用について

化学療法の副作用はご存知でしょうか?

吐き気、嘔吐・口内炎、便秘、手足のしびれ、食欲不振、倦怠感、むくみ、吃逆、アレルギー反応、味覚障害、脱毛、関節痛、難聴、耳鳴り、筋肉痛、貧血、は血球減少、発熱、血栓、頭痛、高血圧、間質性肺炎、心機能障害、肝機能障害、腎機能障害などです。

使うお薬や個人差がありますがとても辛い副作用がほとんどの方が出現をしてしまいます。

私が多く見受けられたのはやはり吐き気、嘔吐、それによる食欲不振の方が多かったです。

がん病棟看護師の業務について

夜勤入りそうそうに吐き気や嘔吐の方が多いので吐き気止めの注射や坐薬などを使います。

食事も喉を通らない方も多いので夕食や朝食はとても残飯が多かったです。

嘔吐の後のケアも大変でした。嘔吐は人によっては吐き気止めを使っても深夜まで繰り返している方もいらっしゃいました。

面会に来たご家族も心配そうに見ていたり背中をさすってあげたりとできることを一生懸命されていました。はたから見ていてもそれは辛いものがあったのを今でも染み付いています。

ある子宮がんで化学療法を受けている患者さんの一言が今でも耳に焼き付いています。

それは「こんなに苦しい思いをしてまで化学療法を受けるんじゃなかった。治るか治らないかわからないなら病院にいるよりは自宅で家族と過ごす時間を大切にしたい。もう治らなくてもいいから化学療法をやめにしたい」

強烈でした。何も言い返せませんでした。

当時はそんなに化学療法の知識がなかったので「治療を中断して家に帰ったらがんに負けてしまうではないか!」と心の中で思いました。

そしてこの化学療法でがんが少しでも小さくなって退院していただきたい。と私なりの考えがありました。

しばらくしてこの患者さんは治療半ばにして退院して、化学療法はせず自宅へと帰って行きました。その後はその病院に派遣看護師として勤務していないのでどうなったかはわかりません。

残された時間と生活の質

みなさんががんにかかってしまい化学療法を受けることになったとします。当然激しい副作用に襲われるでしょう。場合によっては入院も余儀なくされるでしょう。治療中は病院で過ごすことになります。これでいいのでしょうか?

もしこの化学療法を頑張って受けてがんが少しでもよくなったり手術不能だったがんが小さくなり手術ができるようになるならば迷うことなく受けると思います。

受けても受けなくても変わらないならよくなる見込みがないならば化学療法による副作用で生活の質を落としてまで受けたくないという本音もあると思います。

人間らしく最後は病院のベッドではなく自宅で家族と一緒に過ごしたい、大好きなペットと自宅で過ごしたいというのも尊厳ある生き方の一つではないでしょうか?あまり救急とは関係のないことでしたが、命を救うことだけではなく病気になったときの人間として生活の質を考えさせられた出来事でした。