ナースコールの看護師の対応業務について

看護師をしていて切っても切れないものの一つであるのがナースコールです。

病棟勤務をしている看護師さんが多いかと思いますが入院患者さんにとってはまさに命綱といっても過言ではないと思います。緊急的に具合が悪くなったからテレビのスイッチが分からなくなったからきて欲しいなど様々です。しかし緊急ならいざ知らず忙しい業務の間にナースコールが鳴り響けば放置するわけにはいきません。必ずどんな事案だろうが対応しなければなりません。

ナースコールを「いつものこと」「また同じことだろう」などと放置したりあまりにも頻繁だからといってナースコールを患者さんから取り上げたりスイッチを切ったりしてしまったということは絶対にしないでくださいね。

万一ということもありますから、訴訟問題にまで発展する可能性はあります。

ナースコールすぐに対応ができない時のクレーム

病棟勤務になると業務の忙しさからナースコールがなってもすぐに対応できないことは皆さんも経験してきたと思いますし、誰でも経験をします。複数のナースコールが重なってしまった時などは体は一つだけなのですぐに駆けつけることはできません。そうなると「すぐに来てくれない」「看護師が患者を無視した」「手を抜いている」などのクレームにまで発展してしまいます。そんな問題が出てきてしまったら病棟師長や責任者などと対応協議をしてもらいましょう。

不必要なナースコールをしてくる患者さんがいるのも実際

私の経験の中でも不必要なナースコールをしてくる患者さんはたくさんいました。

夜中の2時なのに

「明日家族が面会に来るから髭剃りを持ってくるように電話して欲しい」

「食欲がないから売店で何か買ってきて欲しい」(ADLに関しては問題のない患者さんです)

「入院に飽きたから外出の手続きを今からして欲しい」(夜10時ですよ)

とこれもまた色々です。ナースコールが鳴り響いただけではどんな内容のコールかはわかりませんね。無駄と分かっていても足を必ず運ばなければいけません。こうしたことが頻回にあり業務に支障が生じた場合にはやはり病棟カンファレンスなどで対策を講じなければなりません。

ナースコールに代わるもの

病棟のシステム上においてナースコールは欠かすことはできません。しかしその存在は場合によっては看護師のストレスになる場合があります。ナースコール自体もボタンを押せばブザーが鳴るといったものからPHSに転送されたり廊下に患者個別情報が表示されたりだんだんそのスタイルは便利性を考え変わりつつあります。

患者さんがナースコールを使わない看護が理想的

これは一体どういうことなのでしょうか?そんなことができたら理想的ですね。看護師さんがチームとなって時間などを見はからなくても常に病室を巡回したり患者さんの個別性を分析して訪室すれば誰もナースコールは押さなくなります。患者さんの御用聞きではありませんが看護という仕事は何もないということはありません。患者さんがいればできることややれることは限界がありますけれど無数にあります。

話し相手になるだけでも入院しているストレスから解放されたり不安感を軽減できたりもするのですから。個別性を分析すれば行動パターンもわかり訪室すれば患者さんはナースコールは押しません。またそのようなことによってもベッドからの転落事故や転倒事故も防いだり患者さんの急変にも気がつくのが早くなり対処もスピーディーになります。これはもちろん理想ですがそのためには看護師さんがたくさんいないとできません。たくさんいてもナースコールに代わるものなんだという意識付けがないと心のこもった看護ができません。

ナースコールと看護師。これもまた永遠のジレンマになりそうです。