看護助手から准看護師へ、そして通信制の看護学校で看護師免許取得

看護師の資格を取るには資格試験に合格しなければなりません。その前に看護の専門学校や大学などの教育機関に入学して二年から四年の課程を経て卒業して初めて看護師の国家試験の受験が出来ます。その道のりは厳しく長いものになります。

今回は私の経験をもとにお話をさせて頂きます。

看護助手から准看護師へ

当時、私は看護助手という仕事に従事していました。早く言えば雑用のような仕事が多かったです。ガーゼをたたみ、掃除や清掃、患者さんへの配膳や下膳などが主な仕事でした。

年齢が若かったので翌年に看護学校を受験するように言われ、病院の近くにある二年制の准看護学校を受験して合格をしました。試験問題は中学三年生程度の数学や理科、国語、英語でした。

参考:看護師国家試験の思い出【働きながら看護師試験に合格するには】

それらに合格すると面接試験を受けて通れば入学となります。合格し四月から通学が始まります。

看護学校と仕事の両立

午前中は病院で働き、早めに昼食を済ませ病院から学校に行きます。学校に行くということは仕事などせずに朝から夕方まで授業を受けて放課後に部活動して帰宅というパターンが多いですね。

授業が終わってから病院に戻り夜の七時まで働き一日が終わります。朝は七時頃には病院に入り七時半ころから仕事をお昼ころまでこなして午後一時に学校に向かいます。今はこんな働き方や通学の仕方は少ないと思いますが当時はそれが常でした。

まさに下積みの時代でした。

病院実習が始まると連続して行われるので仕事は出来ません。仕事が出来ないので給料がかなり減ってしまうのが辛かったです。

卒業すると准看護師ですから都道府県知事が行う准看護師試験を受験しなければなりません。国家試験と違い厳密にいえば一発勝負ではありません。学校が東京都なので東京都の試験は全員受験します。都道府県の試験なので准看護師の学校を卒業していれば他の都道府県の試験を受けることが出来ます。しかも日程も違うのでチャンスも広がります。ここが国家試験と大きく異なる点でした。

准看護師時代

准看護師の資格を取得後にすぐ看護師の学校に行けばよかったのですが、二年間の通学で経済的な問題もありいけませんでした。そのかわり仕事や経験を数多く積むことができ気がついたら月日は流れに流れて十八年間も経過をしていました。

つまり准看護師を十八年間続けてきたということです。あることがきっかけで転職をすることになり、准看護師時代に過ごした病院を退職しより大きな総合病院に転職をしました。

大震災への思いと看護師という仕事

その病院の准看護師は少なくほとんど看護師でした。給料は看護師より少ないのに仕事の内容は同じであることに少し嫌気がさしたので看護師になりたいと思いが強くなりあの時経済的に無理があっても看護師の学校に行っておけばよかったと強く後悔をしました。

結婚もしていて子供もいたので通学制の看護学校に行ってしまえば働けなくなり家族を養えなくなるので悩みました。

家庭との両立、通信制の看護学校の利用

そんな時、通信制の看護学校の存在に気が付きました。准看護師の資格取得後十年間の医療機関で働いた証明があれば通信制の看護学校に受験が出来るというものでした。

通信制なので学校から送られてくる通信課題をこなし期日までに返送して規定を満たしたら単位取得の試験を受け合格したら単位の認定を受けることが出来ます。基本的に実習や面接授業、単位認定試験以外は学校に行くことがないので勤務が出来ます。

実習なども臨床経験があるということで二日とか三日で終わります。卒業試験が終わり後に看護師の国家試験を受験するので合格発表までまさに落ちたらどうしようかという思いが強く、休みの日はうわの空でした。

発表まで約一か月、結果は一発合格。胸をなでおろしたのは言うまでもありませんよね。どんな資格でも苦労はつきものです。苦労して取得したこの資格を大切にして切磋琢磨をこれからもしようと思います。