男性看護士と女性看護師の業務の違いについて

女性職業の代名詞といっても過言ではない看護師という職業。この世界に男性が進出してきた歴史はまだまだ浅いです。日本においては以前、女性を看護婦(かんごふ)と呼び、男性を看護士(かんごし)と呼んで区別をしていました。

看護婦から看護士へ名称の変更

2001年に法律の改正をしょうということが決まりました。その法律は「保健婦助産婦看護婦法」という法律です。その法律が「保健師助産師看護師法」に改定されて2002年3月から女性看護婦、男性看護士共に「看護師」という名称に統一されました。

男性看護師の割合

2012年看護師の人数は1015744人でしたが男女別に見ると男性看護師が63,321人、女性看護師が95,2423人でした。
ちなみに准看護師では同年代の2012年では357,777人 男性准看護師が23,148人、女性准看護師が33,4629人でした。

いかがでしょうか?

男性と女性の人数の違いはかなり違いますね。

少ないながらもこの看護の世界で頑張っている男性看護師のお話を今回はさせていただきます。

看護学校における男性看護師

准看護師の養成校で学んでいた時のお話ですがクラスは一つしかありませんでした。42人の生徒が在籍していましたが男性は7人でした。「男性の学生が7人しかいなんだな」と思ったのですがこれでも多い方と言われました。

准看護師の実習でも男性は精神科看護の領域を、女性は産科や婦人科の領域というように分けられました。看護師の養成校に入学した時は430人の学生がいましたが男性は50名でした。実習は男性でも産科領域の実習を受けました。女性も精神科の領域の実習がありました。

養成校によってもしかしたら違いがあるかもしれませんが私が在籍していた看護師養成校は男性も女性も全く同じ学習をしていました。

男性看護師と女性看護師の業務の違い

同じ看護師なので「保健師助産師看護師法」にのっとって業務の違いはありません。食事介助、点滴、投薬、更衣の介助、処置、診療の補助など全く一緒です。しかし羞恥心の大きな処置は男性看護師、女性看護師が行うということがあります。

例えば二十代の女性の陰部処置などは女性看護師が行うことが多いですね。その逆では男性看護師が行うことが多いです。このように男だから、女だからという業務の内容は全く変わりませんが、患者さんの性別や年代、処置の内容によっては業務を分けるということがあります。

男性看護師の特色

私の知っている男性看護師は皆優しい男性看護師ばかりです。女性の世界なのでどこか女性っぽいところがあるからでしょうか?とにかく患者さんやスタッフに対しても優しいですしキリキリしている雰囲気でも男性看護師がいればいるだけで和やかな雰囲気になります。不思議ですがある種のムードメーカとなるのです。

看護手技ももちろんですが、点滴や検査の介助、処置の介助にやはり長けている方が多いですね。なぜなら勉強熱心だからです。勤務先も一般病院の勤務している方も多いのですが老人施設や精神科に勤務している男性看護師が多いです。老人施設ではやはり優しさがあるのでその個性を生かして従事しています。

そして入居者している方の車椅子に乗せたりお風呂に入れたりと体が不自由な方も多いので力を必要とする場面でも入居者の方に安心感を与えるなどここでも大活躍です。精神科などではやはり症状が安定しなかったり妄想などで大暴れするときもかなりの割合で多いので力持ち男性看護師が大活躍です。男子の閉鎖病棟(鍵がなければ出入りができない病棟)では統合失調症やアルコール中毒の患者さんたちは暴れると女性が束になってもかなわないということもあります。(参考:困った患者さんに対する看護対応の体験

結局男性看護師って?

ここでは女性看護師が劣っているということをお伝えしているわけではありません。男性看護師の特色や個性をお伝えしています。優しくて力があり勉強熱心な特色ある看護で働いています。私もそんな男性看護師が大好きですいつも見習おうと思っています。この記事を読んで将来男性看護師を目指したいという候補がいたら幸いです。