毎年春になると初々しい新人さんがどこの職業でも誕生します。
そして早くその職業において一人前になってほしいと願いてとりあしとりいろいろなことを現場で教えたり研修を行ったりします。
看護の世界でも各医療機関によって様々な特色のある新人教育が行われます。一番多いのがプリセプター制度だと思います。新人看護師一人につき先輩看護師が一人期間を定めて教えたりします。
それはまるで姉妹、兄弟のようです。決して一人でまたは何をやらせるにも先輩の目が行き届かせなくてはなりません。先輩看護師も新人看護師もお互いの気心がわかるまで大変です。
それによって教え方や学習の方法が変わってきますからね。このブログをお読みになっている方々も以前はプリセプターだったあるいはプリセプティーだったという方も多いと思います。
そんな時を思い出してこの記事をお読みになってくださいね。もちろん私もそんな時がありましたので思い出しながら今書いています。
昔と今では教育方法や研修の方法が違う
今の新人看護師さんはすごくうらやましいです。
なぜなら迷ったりわからなかったら助けてくれる先輩看護師がいるからです。
ご存じのプリセプター制度です。臨床に出る前に様々な研修もしている医療機関も多いですね。学校で習った基礎的なことから採血やバイタルサインの測定などより実践的な看護技術を学びます。
それが一通り終わってからプリセプターである先輩看護師と一緒にプリセプティーとして業務にあたります。わからないことやその部署での特色などをじっくり学びながらたくさんのことを覚えていきます。私が新人だった頃はいきなり現場に出されました。なぜなら深刻な看護師不足だったからです。
右も左もわからないのに現場に出たら一人の看護師として頭数としてカウントされます。誰も何も教えてくれません。ひたすら先輩の背中をやること話していることを見て覚えるというスタンスでした。いきなりナースステーションでわからないことや疑問に思うことを聞いても教えてはくれません。
自分で最初は調べてからそれでなおかつわからなかったら質問しなさいといわれて跳ね返されてしまいました。とても辛かったので物陰で悔し涙を流したのは一回や二回ではありません。
しかし今考えるとこの厳しさを乗り越えることができたから今の自分はあるんだと自負しています。
厳しければいいのか?優しければいいのか?
今の新人看護師さんに私が受けた教育方法で育てようとしたらいかがでしょうか?
たぶんですけど私が流した涙の何倍も流してしまうでしょう。そして誰もついてきません。そして次から次へと嫌気がさして退職してしまうでしょう。
プリセプター制度をよく理解して自分のものに取り込もうとしている新人看護師さんを見たことがあります。変な言い方ですが先輩看護師であるプリセプターをうまく利用しているのです。
その新人看護師さんは新人看護師の中でも伸びていきました。その逆にプリセプターにべったり甘えるだけ甘えてしまい自分では自己学習はせずに全てプリセプターに頼ろうとしている新人看護師さんも見たことがあります。
当然の事ですが他力本願なので伸びません。
厳しく指導しても自己学習のレポートは出さない、その日その日の振り返りは全くしないの繰り返しで仕事ができないとよく先輩が教えてくれないからととんでもない言い訳をいつもしていました。
現在の新人看護師さんの教育方法はとても丁寧で優しく当たっていると思います。題材にもありますが過保護的、異常なまでの丁寧さとまではいきませんがそれに近いことがあります。退職されては病院にとっても本人にとっても大きな不利益になってしまうからです。
一般論になってしまいますが優しすぎず厳しすぎずが一番いいかなと思います。