私が看護師となったきっかけ、これから看護師を目指す人や新人看護師におくるメッセージ

日本ではまだまだ看護師が不足しています。多くの人たちが看護を必要としています。

このブログは看護師を目指そうとしている方や看護師としてすでにキャリアを積まれているかたに役立つ情報を提供していきたいと思います。

はじめに私が看護師になったきっかけについてお話ししようと思います。

看護師を目指した理由

看護師歴が長い私は時々なぜ自分は看護師になったのだろうか?ということを振り返ることがあります。看護師になりたい、あるいは看護師の資格を取りたての方たちは何がきっかけや動機で看護師になったのでしょうか?そんな問いかけを皆さんにしていますが私自身は思い当たる動機や強いきっかけはありませんでした。

これを読んでいる皆さんは志の高い方たちばかりだと思うので、病気や怪我で苦しんでいる人を助けたい、命を救いたい、社会貢献のため。など崇高な思いをお持ちですね。

私は高校卒業後に電気の保安会社に就職しました。勤務が終了後に夜間の大学に進学し夜学とはいえ社会人と学生の二足わらじを履いていました。その年に十月に就職した電気保安会社を退職しました。学校の勉強が大変なこともありましたが何か会社の利益を生み出すために働いているという気持ちが大きくなり自分の生き方と違和感があったからです。

父が食道癌で入院

実家では父と母が自営業を営んでいましたが、継ぐ気にはなれず家を出てしまいました。家を出ていたせいもあってわからなかったのですが父が半年前から体調が悪かったそうですが大の病院嫌いで病院には行かなかったそうです。

よく覚えているのですが痔が悪化してしまい一、人では歩けなくなるほどの痛みが出てしまい近所の方に抱きかかえられて病院に行ったのを記憶しています。それほどの病院嫌いです。近所の小さな医院を受診してすぐに大きな病院に行くように言われて受診したその日に入院となりびっくりしました。

病名は食道癌でかなり進行していました。

当時は癌であることを本人に告知するのはタブーの時代だったので最後までそのことは隠し通しました。手術をして悪い所は取ったのですが手術の合併症の肺炎を併発してしまい半年の闘病生活の末亡くなりました。父のお見舞いで病院に行き初めて病院というものに深くかかわったと思います。

病院で働くことを考える

そのあと不本意ながら夜間の大学も退学し家計を支えるためにもきちんと働くことを考えました。取り柄や資格がないため何をしたいかどこで働くかを悩みました。そこに父のお見舞いに行った時の情景が頭の中に思い出され病院で働こうと思いました。当時の職業安定所、今はハローワークと言いますが相談に行きました。「病院で働くには資格がないと難しいが何か資格は持っていますか?」と聞かれましたがないことを告げると「資格がなくても働ける職種があるがやってみますか?」再度、聞かれたので是非と依頼をしました。

その仕事はレントゲン室の助手です。放射線技師の資格は持っていなかったのでレントゲン室の受付や清掃、簡単な撮影補助などをしていました。そのうちに働きぶりが認められ「夜間の放射線技師の学校があるから行ってみないか?」と当時の上司に言われました。行くとは答えたもののしっくりとしたものを感じられず結局、放射線技師の学校には行きませんでした。

同僚に誘われて病院へ転職 看護学校へ

当時の勤務先に仲の良い臨床検査技師の友達がいました。その友達が退職をして「別の病院に移るけど一緒にこないか?」と誘われました。不安でしたが無事に転職もできました。その病院は極端に看護師が少なく事務長に「今年の入学試験は終わってしまったが来年看護学校を受験して将来は看護師としてこの病院で働いてほしい。」と告げられ所属は看護部になり、手術室の助手になりました。

その時は不思議なことに違和感はなくこれからはこの仕事で頑張っていこうという気持ちが強く、翌年には看護学校に合格して二年間の通学が始まりました。(参考:看護師国家試験の思い出【働きながら看護師試験に合格するには】)今考えると父の病気がきっかけで病院とかかわり職業とすることは夢にも思いませんでした。今でも理想の看護師を目指して前進あるのみと考えています。