熊本地震でのDMAT隊員の活躍

今年の4月16日の夜に九州の熊本県で大きな地震が発生してしまいました。多くの家屋の倒壊、怪我や残念ながらなくなってしまった方もいらっしゃいます。心より御冥福を祈るとともに一日も早く通常の日常に戻られることを希望しています。

今回のこの地震で大きく取り上げられたものがありました。

私たちDMATの事です。

大きな災害でもいつも大活躍していますがあまり表舞台には上がってきません。認知度が上がり災害時に活躍する医療支援チームの存在が多くの方に知れ渡ることになり頼りになる存在ということがご理解いただいたと思います。そのためにも私たちは平時から研修や学習、講習などを受け日々の業務の間をぬいながら頑張っています。

もちろん今回のこの震災でも活躍しています。

今回はこの熊本の震災で活躍したDMATのお話をお伝えしたいと思います。

震災はいつも予期せぬ時に起こります。

将来日本国内で大きな地震が発生する確率を示した資料がありました。

熊本県は8%でした。まだまだ日本国内で大きな地震が発生する確率は高いです。この数字から誰も熊本を中心とした震災が起きるとは誰も想像はしていませんでした。震災はいつも本当に忘れた頃にやってきてしまいますね。

熊本県内の病院の様子

熊本県内にもたくさんの医療機関があります。しかしこの震災によって大小様々な病院が診療できなくなるあるいは制限されてしまうということが発生してしまっています。

まず病院内の建物の状態です。震源地近くの医療機関は倒壊や倒壊の恐れ一見何でもなさそうな状態でもダメージが認められたなどがあれば患者さんやそこで働く医師を始めとするスタッフに危険が及んでしまいます。止むおえず避難を余儀されることがありました。

ライフライン(電気やガス、水道)の途絶も大きな問題となってきます。病院の建物自体が何の影響を受けなくてもライフラインの途絶も医療を続けていく上で大きな障害となります。

停電はどの病院でも自家発電機があります。燃料の種類にもよりますが電力会社からの電気の供給が途絶えても自家発電機で電力は数時間〜持ちこたえることができます。

水道は災害に特化した病院などでは雨水を水洗用に備蓄していたり飲み水なども数日は持ちこたえるように設備が整っているところもあります。

ガスはどうでしょうか。プロパンガスなら備蓄ができますが都市ガスだとパイプの切断があったりガス会社の安全機構が働いたりしてガスの供給が止まることが多いです。

そうなってしまうと入院患者さんの食事の調理ができなくなってしまいます。火を使わない食事も提供できるとは思いますが長期間においては無理が生じてしまいます。

医療スタッフ自体も被災者になっている場合が多いです。自分自身、親、兄弟、家族家族などです。被災しても崇高な思いで業務に従事している医療スタッフも少なくはありませんが人手不足は否めません。

熊本の震災でのDMATの活動

震災のあったその夜に関東に住んでいる私の携帯電話のメールとパソコンのメールに厚生労働省保健局からDMAT隊員向けにメールが配信されました。

大きな災害が発生するとそれがDMAT隊員は自動待機基準にのっとり待機命令が下命されます。私もすぐに最初の参集場所である勤務先の病院にすぐに向かうことができるように準備を整えました。

参集するにも夜中になってしまう可能性があるので自家用車で向かうことになるのでガソリンや空気圧など簡単な点検を行いながらテレビに前に座りました。

現地では九州や四国地方のDMATの参集があり被災地直近の救護所や避難所、医療機関に出向いています。余震も大きなもので消防や警察、自衛隊の救助隊と連携をとりながら余震の恐怖と皆で戦いながらでの医療活動です。

医療機関にも赴いてたくさんのけが人で溢れかえるところで現地の医療スタッフと協力して院内の医療活動を支援したり近隣の医療機関への転搬送の手配や付き添いなども行いました。

私のチームは結局行く直前にまでになりましたが派遣命令は下りませんでした。

しかし、心は現地のDMATと活動しているそのものでした。私ももっともっと研鑽を積んでいきいざという時に備えたいと強く思いました。

また、DMATに特化したサイトも運営していますので興味のある方はぜひご覧になってくださいね。
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